2011年5月分
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2011/05/30 ベートーヴェン交響曲第5番「運命」の話 その2 6月1日(水)に日本フィルと杉並公会堂5周年の記念コンサートで「運命」を取り上げる。 このベートーヴェンの5番は凄い傑作だし大好きな作品だけど、ここだけの話僕の中でできれば指揮したくない作品のナンバーワンだ。 理由はいろいろあるがなんせ音楽的にもアンサンブル的にすもごく難しい。その一方で人気作品だからよく演奏されるので各オーケストラ独自のスタイルがある。機能性の良いオーケストラだと指揮者によってスタイルをすぐ変えられるし、その一方で歴史あるオーケストラはすぐには変わらない。でも伝統的なスタイルがあるのはそれはそれで素晴らしいことだと思ってる。もちろん指揮者のテクニックによるところも大きい。 僕はデヴューしたてのとき同じオーケストラと7回連続で「運命」を指揮したことがあってそれはもう酷かった。指揮台の上でむやみに暴れてるだけで全く自分の「運命」にならない。いろいろな団員さんがアドヴァイスをくれた。「フジオカクン、もっと力を抜いて僕たちに任せてよ。ちゃんとこっちは弾くから大丈夫。」そのアドヴァイスを試してみると翌日違う団員さんには「フジオカには「運命」を楽に振るような指揮者になってほしくないな。・・・」と言われ、とどめはの一言は他の団員さんに「運命は難しいんだよ。まだフジオカクンには早かったかねぇ・・」だった。ただ別に団員さんが僕に意地悪をしてたわけでは決してない。僕の技量の無さと経験不足が一番の原因だった。 僕はこのときの7日間でノイローゼになって指揮者を本気でやめようかと思った。頭の右側の髪の毛がいつの間にか真っ白になっていた。 その後いろいろな指揮者に「運命」について聞いてみると難しいと思ってる人がやはり多く、ある時有名なマエストロが控え室の鏡の前で運命を振る練習をしてるのを偶然目撃したときは内心すごく嬉しかった。 10年以上前になるが1か月の間に4つの違うオーケストラと「運命」をやるという最悪の事態がやってきた。日本国内2ヵ所とオーストラリアとスイスのオケで、面白いことに同じように振っても各オーケストラのテンポが全然違った。このときはオーストラリアのクイーンズランドのオーケストラのテンポ感と相性が良くて、生まれて初めて自分のやりたい運命ができたものの、この月は激痩せして栄養失調で倒れる寸前だった。大体「運命」のリハーサルが近づくだけで食べられなくなり、指揮台では体力消耗するので本当に身体に悪い曲なのだ(僕だけかもしれないけど)。 僕が首席指揮者を務める関西フィルとは12年目のシーズンなのでこれまで何十回と運命をやってきた。みんな僕のやりたい運命をよく理解してくれてる(本当にありがたいです)けど、それでもリハーサルの前は何も食べられない。そして指揮台の上ではベートーヴェンに精力をとことん吸い取られる・・・。そういう曲なのだ。ちなみに最初に話した7日間連続で大失敗したときのオーケストラは今度共演する日本フィルで、日本フィルとの「運命」はずいぶん前にもう1度だけやったきり(実は記憶が無い=上手くいかなかった)ですごく久しぶり。今回も気合は充分だがすでに胃がいつ飛び出してもおかしくない状態になりつつある。 ちなみに前半はシューベルトの「未完成」でこちらも大好きだけどすごく難しい。 6月1日はどうなりますか・・・・お楽しみに! PS 「運命」と「未完成」なんてこういう一昔前の定番プロラムを振るのは僕自身滅多に無い。ちなみに今月15日の関西フィルのいずみホール定期も「魔弾の射手」序曲とモーツアルトのピアノ協奏曲21番にブラームスの4番というオーソドックスなプログラムで僕としては珍しい。どちらのプログラムも僕には逆に新鮮ですごく嬉しいし楽しみだ。 ベートーヴェン「運命」の話 その1(2008/1/9)はこちら 藤岡 幸夫
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2011/05/28 昨日は日本フィルのさいたま定期。たくさんのお客様ありがとうございました。大宮ソニックシティのこの定期の盛り上がりは素晴らしいですね。前半の山下洋輔さんのラプソディインブルーは山下さんならではのアドリブが強烈。アンコールの枯葉もこれぞ即興でジャズの真髄!楽しませていただきました。また共演できるのを楽しみにします。 日本フィルのサウンドはとにかく濃密で凄みがある。この伝統的な日本フィルの響きは本当に素晴らしい個性だと思う。それからボレロもさることながら、ラプソディインブルーの管楽器のソロがそこまでやるかというくらい個性的で楽しかった。皆さんありがとうございました。 次の日本フィルとは6月1日に杉並公会堂5周年のコンサートでプログラムは打って変わって「運命」と「未完成」でこちらもすごく楽しみです。 実は5日前の5月23日に高校時代の仲の良かった同級生の村上信爾君が癌で天国に逝ってしまった。彼が今年に入って癌が見つかって闘病してたことは全く知らなかった(彼があえて治るまで仲間に知らせるつもりがなかった)ので驚きとショックだった。 信爾は高校のオーケストラでフルートを吹いてて、僕が1年の時に結成したオーケストラから始まって卒業するまでの3年間、いつも僕が指揮するときは彼がフルートを吹いてた。少女マンガの主人公のような美少年で運動神経も抜群でテニスも得意だった。 人の悪口を決していわない優しい男だった。家が近くてしょっちゅう彼の家に遊びにいったり僕の家に泊まりにきたりして室内楽も(僕はチェロを弾いていた)よくやった。 彼はフルート界の大御所だった林りり子さんの親せき(叔母さんだったとおもう)で師匠は当時新日本フィルの首席の峰岸荘一さんで、彼は僕のために峰岸さんからしょっちゅう新日本フィルの予定表を手に入れてきてくれて、僕はよく高校の授業をさぼって小沢征爾さんのリハーサルを観にいったもんだった。 つい最近ヴァイオリンを弾いてた同級生が文化祭でやったフルート四重奏のカセットテープがでてきたからみんなで酒の肴にして聴こうと相談してた矢先だった。 一昨日お通夜に行ったときはまだ信じられなくて悲しみもわいてこなかったけどその時教えてくれた彼のブログの最後にのってる彼の婚約者だった女性の文章を読んで心が打たれた。彼が残された命でいかにあきらめずに生きようとしたか、悲しみだけでなく心が温まる素晴らしい文章で、僕が癌と告知されたら信爾のように生きられただろうかと考えさせられ、彼が本当に亡くなってしまったと思い知らされ、久しぶりにまいってしまった・・・・。 そして今こうして生きていられること、大好きな音楽をしていられることがどれほど幸せなことなのか改めて神様に感謝しなきゃならないと痛感してます。 信爾君、今までありがとう! 心からご冥福をお祈りいたします。 藤岡 幸夫 |
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2011/05/26 今日は明日の日本フィルの大宮ソニックシティでのさいたま定期のリハーサル。この定期は毎回2000人を越えるお客様で盛り上がるそうで明日もすごく楽しみ。 明日の前半のメインはジャズピアノの山下洋輔さんとラプソディーインブルー。アドリブが入って一味違うエキサイティングなガーシュイン。 後半はパリのアメリカ人にボレロという豪華なプログラム。 パリのアメリカ人を振るのは実はデビュー当時に1回やっただけで2度め。前回も日本フィルだった。たまに振ると新鮮で楽しい。 それでは皆さんコンサートでお会いしましょう。 藤岡 幸夫 |
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2011/05/25 「杉並公会堂」の話 6月1日に僕の古巣の日本フィルのフランチャイズでもある杉並公会堂の5周年記念のコンサートを指揮する。今の杉並公会堂は新しくなって5周年だが、新しくなる前の旧杉並公会堂も歴史ある素敵なホールだった。 僕が初めてコンサートを指揮してギャラをもらったのが杉並公会堂だった。といってもオーケストラは日大の学生オケでしかも後半のメインの指揮は松尾葉子先生で松尾先生が僕に前座でチャンスをくれたのだ。それでも生まれて初めての本番の仕事でとっても嬉しかった。すごく早い時間に公会堂に着いてしまったのがすごく懐かしい。24歳の時だった。 日本フィルの指揮研究員になってから、縁のあった各大学の学生オケの連中が僕と活動するオーケストラを起ち上げてくれた。僕の名前から一文字とった「幸交響楽団」(幸はさいわいと読む)という今思うと恥ずかしくなるよう名前のオケで、日本フィルの団員さんがトラで手伝ってくれたり僕も結婚して2週間後の演奏会でかなり興奮してたのを覚えてるがその旗上げ公演も杉並公会堂だった。メインは「火の鳥」の1945年版で前半にモーツアルトの交響曲を取り上げたがバランスを聴きに客席で聴いたときのモーツアルトの響きが思いのほか美しく素敵なホールだなぁ!と感激したのをよく覚えてる。翌年にヨーロッパに留学したので、この恥ずかしい名前だけどありがたいオーケストラのコンサートは1回で終わってしまった。 デヴューしてからももちろん日本フィルと古い公会堂でコンサートをしたけど5年前に新しくなった公会堂で指揮したときは本当に素晴らしいホールで驚いた。ヨーロッパ型の美しい中型ホール(2000人収容クラスの大ホールはアメリカ型でヨーロッパには少ない)でどの席からもオーケストラのサウンドを近くに体感できる完璧なサイズだ。 日本のコンサートホールのレヴェルの高さとその数は圧倒的に世界一だそうで、つくづく日本って凄いなぁと思う。僕はこれまでヨーロッパでもオーケストラを指揮してきたが、ロイヤルフィルだろうがハレ管だろうがBBCフィルでもあるいはスイスや北欧のどこのオーケストラでも本拠地以外の街のコンサートはなんとスポーツセンターか市役所が多かった。(体育館に特設の座席を設置したり、市役所には舞踏会やパーティ、講演に使うホールが残ってる)コンサートホールの数が日本ほど多くないのだ。 日本には大ホールだけでなくヨーロッパ型の素晴らしい中型ホールもたくさんある。大きな都市にある大ホールももちろんエキサイティングだけど、杉並公会堂のように街のなかにあるヨーロッパ型の美しい中型ホールでオーケストラを楽しむのも最高の贅沢だと思う。というわけで杉並公会堂を知らない方には是非とも日本フィルの濃密な迫力あるサウンドを体感して欲しい。とても素敵なホールです。 それでは皆さんコンサートでお会いしましょう! 杉並公会堂は1190席のヨーロッパ型のホール。サントリーホールやザ・シンフォニーホールと同様にステージの向こう側にも座席がある。 PS1 ついにこの時期がきてしまった・・・。何の時期かって?プロ野球のの交流戦です・・。僕は根っからのライオンズファンだけど関西フィルを振るようになってタイガースにも魅せられてしまった。にわかと言われようがタイガースも大好きなのだ。普段はリーグが違うからいいのだけど、この時期の西武対阪神ほど辛いものはない・・・。だから観ないようにしてるけどさすがに昨日は絶不調のタイガースが勝ってちょっとほっとした・・・ような気もする・・・かもしれない。 PS2 6月はヨーロッパ型のコンサートホールの演奏会が続く。6月5日は関西フィルと奈良のやまと郡山城ホールの10周年記念コンサートでこちらもすごく素敵なホール。そして6月15日は関西フィルのいずみホールの定期でいずみホールは日本を代表するゴージャスなホールだ。どのコンサートも今から楽しみ。 藤岡 幸夫 |
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2011/05/22 昨日は東京フィルの文京響きの森シリーズ、当日券も無くなったそうでたくさんのお客様ありがとうございました。 文京区は僕の生まれ育った街でいまだに実家に仕事部屋があるからとても愛着があるし、シビックホールはゴージャスなホールで素晴らしいスタッフの皆さんのおかげでオーケストラ公演も多く地元の人間としてはすごく嬉しい。 昨日の前半の吉松隆さんのマリンバ協奏曲は傑作です。三村奈々恵さんはこの超絶技巧の難曲をときには美しくときには動物的な素晴らしいパフォーマンスだった。しかも暗譜にはみんなびっくり。東京フィルも楽しんで演奏してくれたし機能性抜群。アフリカンなリズムがたまらなく良かったです。 是非とも関西フィルをはじめこれからも取り上げていきたい。 後半のレスピーギもオペラを得意とする東京フィルは色彩豊かでドラマティック。皆さんありがとうございました! 昨日の終演後は僕のマネージャーさんたちと吉松さん三村さんに東京フィルの事務局スタッフのかた達と打ち上げ。僕は普段は早寝なんでコンサート後にあまり皆で飲みにいかないのでこうやって騒ぐのは久しぶりだったけど楽しかった。 さてさて今日は千葉大学のオーケストラとリハーサル。若いみんながどこまで頑張ってるか楽しみ。明日は日本フィルとリハーサル。 それでは皆さんコンサートでお会いしましょう!! 藤岡 幸夫 |
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2011/05/18 今日は勉強の合間に散歩がてら谷中に師匠の渡邉暁雄先生のお墓詣りに行ってきた。緑の香りに風に揺れる木々の葉の音・・・。夏の気配を満喫していいリフレッシュになった。それに先生のお墓に行くときは先生とのいろいろな思い出が蘇る・・。暁雄先生は今でも僕の現役の師匠なのです・・。 昨日はレスピーギの話をしたけど、吉松さんの新作のマリンバ協奏曲も本当に素晴らしい傑作。もともと吉松さんはパーカッションをはじめマリンバの扱いは抜群(交響曲3番のマリンバパートも凄いです)。 1楽章は躍動するリズムもさることながら、妖艶な響きのするアルトフルートが管弦楽作品の「鳥たちの時代」を彷彿させる。 2楽章には「雨の歌」とサブタイトルがついてるが、マリンバならではの雨音のような歌・・。ロマンティックです。 3楽章はアフリカンドラムも加わった民族的なリズムが覚醒する。ぞくぞくします・・! そしてソロの三村奈々恵さんは以前も共演したのだけど本当に凄いです。前回共演したときも(違う曲だったけど)強烈だった。親友の飯森範親の指揮で京都で初演して山形でも再演して大成功してるのだけど彼も絶賛してた。 それから東京フィルは昨年共演してCDにもなった吉松さんの「タルカス」でも生命力溢れるラテン系の素晴らしい演奏で色彩豊か。すごく楽しみです。 それでは21日をお楽しみに! 谷中の夕焼けだんだん。奥に見えるのが僕の大好きな谷中商店街で昭和の匂いがする。谷中墓地に行くときはここを通るのが楽しみ。 帰ったらベランダから見える夕陽が綺麗だった。一杯やりたくなるのをぐっと我慢して明日からリハーサル。もうすぐ夏がやってくるね。 藤岡 幸夫 |
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2011/05/17 レスピーギ「ローマの松」の話 5月21日の土曜日に東京フィルの文京シビック響きの森シリーズでレスピーギの「ローマの松」を取り上げる。 「ローマの松」は数多い管弦楽作品の中でも最も大編成で色彩豊かな傑作だ。そして僕が好きなのは何よりスコアを読んでるだけでイタリアのあの南欧特有のなんともいえない匂いが本当にしてくるのだ(余談になるがヘミングウェイの「海流の中の島々」を読んでると本当にあの常夏の島の生暖かい西風を感じる・・・。僕にとってそれと同じ感覚)。 「ローマの松」は有名な松を題材に作曲者の言葉を借りれば「古代ローマの記憶と幻想」を描写したものだ。 1曲目「ボルゲーゼ壮の松」では子供たちが遊んで興奮していく姿を現してるが同時に真っ青な空と輝く太陽を感じることができる。 2曲目「カタコンブ付近の松」ではカタコンブは地下墓場のことでグレゴリオ聖歌の断片が地下から呻くように聞こえてきてやがて壮大なクライマックスを迎える。舞台裏から静かに聴こえてくるトランペットの讃美歌も美しい・・。 3曲目「ジャニコロの松」は満月に照らされた南国の夜・・ですごくセクシーだ。クラリネットの艶っぽいソロ、木管にピアノやチェレスタが絡まって何とも官能的な世界がたまらない・・・。 4曲目「アッピア街道の松」はかつてのローマの大軍隊の行進。冒頭は霧深い夜明けで遠くから古代ローマ軍が近づいてくる。戦士たちの亡霊の嘆きの声も聞こえる。軍隊はやがて眼前に近づき、昇った太陽の光を受けて壮大なクライマックスを迎える。オルガンも鳴り響き、客席に配置された金管の別動隊で輝きも増して圧倒的なフィナーレを迎える。 とにかく凄い作品なのです。 21日に共演する東京フィルはオペラが得意で色彩豊かなので今から楽しみ。 それでは皆さんコンサートでお会いしましょう!! PS1 大学生時代のまだかみさんと結婚する前、コンサートに行ったときの曲がこの「ローマの松」で、若手指揮者の指揮するフィナーレにいたく感動してたかみさんに「この曲は誰が振っても盛り上がるの!」とブスッとしたことがあったのを思い出したが、とんでもないです・・・。 PS2 今回「ローマの松」の前に演奏する同じレスピーギの「リュートのための古風な舞曲とアリア」は何とも冴えない長ったらしいタイトルだけどこちらも素晴らしい傑作。僕が中学生時代に初めてこの曲を聴いたとき、弦楽器だけにも関わらずそのカッコ良さに感動して高校に入ってすぐ弦楽オーケストラを結成して1年生のくせに文化祭で指揮したくらい・・。懐かしいです。 藤岡 幸夫 |
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2011/05/15 昨日は勉強は午前中で切り上げて午後はかみさんとと甲山霊園の義父の墓参り。帰りに芦屋のおふくろの親友だったご夫妻の家にお邪魔して、そのあと芦屋付近をゆっくり散歩。この辺の雰囲気は東京にはないのでいつも新鮮に感じる。 久しぶりにのんびりしたいい土曜日だった。 今日は神戸で毎年恒例の僕の後援会のパーティー。 今年で10年目になるがファンの皆さんにはいつもコンサートに足を運んでくださり心から感謝です。 ゲストは僕の尊敬するテノール歌手の畑儀文さんで、弾き語りでシューベルトからなんと尾崎豊まで素晴らしい歌を聴かせてくださった。ありがとうございました! その他ファンのママさんコンビが漫才を披露してくれたり(大阪ならでは)楽しい会となりました。 この10年後援会を続けてくださってる僕の母校の先輩の皆さんにも本当に心から感謝です。ありがとうございました! 今日は東京に戻って21日(土曜)は東京フィルと僕の生まれ育った文京区のシビックホールで響きの森シリーズ。 先日も書いた吉松隆さんの新作マリンバ協奏曲(傑作!)の三村奈々恵さんの超絶技巧、レスピーギのローマの松では豪華絢爛なオーケストラサウンドを楽しんでいただきます。 それでは皆さんコンサートでお会いしましょう! 今まで何度も共演させてもらってる日本を代表するリート・宗教曲の第一人者の畑さん。お人柄も魅力的でおまけに歌謡曲まで歌うとは…!素晴らしいです。 藤岡 幸夫 |
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2011/05/13 昨日は毎年恒例の関西フィルブラス。たくさんのお客様ありがとうございました。 関西フィルブラスのフェニックスホールでのコンサートは今年で5回目になるが本当に素晴らしい企画だと思う。毎回3日間みっちり練習するし、問題点も浮き彫りになって金管全体のレヴェルアップになる。 それにリハーサルから本番まですごく楽しい。 昨日は天国の石川さん(昨年急逝した関西フィルのトロンボーン奏者)も楽しんでくれたと思います。 皆さんお疲れ様でした! さてさて今月は来週が東京フィルと文京シビックで響きの森シリーズ。関東初演になる吉松隆さんのマリンバ協奏曲は必聴!ソロの三村奈々恵さんは世界を代表する圧倒的なテクニックとサウンドで凄いです。 そして再来週は日本フィルとのさいたま定期です。 それでは皆さんコンサートでお会いしましょう! フェニックスホールの音響と雰囲気は抜群で毎年楽しみ。関西各地での依頼公演も増えてこれからも楽しみ。 PS 今日は勉強をすませた後夕方早めに梅田から心斎橋まで歩いて買い物をすませて、四ツ橋へ。最近みつけた美味しいお店で極上の魚でいっぱいやって、帰りも歩いて梅田に戻ってきた。 出来る限り歩いて出来る限り旨いものを食べる…が最近の健康法の一つかな。 藤岡 幸夫 |
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2011/05/11 さてさて今週は大阪に帰って明日12日は毎年恒例の関西フィルブラスで今年が5年目。 とても好評で毎年依頼公演も増え続けてるし、何より明らかに金管セクションのレヴェルアップにつながってる。 僕が指揮するメインは毎回トランペットの川上さんが素晴らしいアレンジをしてくれて、これまで「動物の謝肉祭」、「ロメオとジュリエット」(プロコフィエフ)、「カルメン」、「ペールギュント」に続いて今年はチャイコフスキーの「くるみ割り人形」。 川上さんのアレンジも抜群で明日は楽しい演奏会になりそう。 それでは皆さんコンサートでお会いしましょう! 藤岡 幸夫 関西フィルブラスはチームワークと自発性が素晴らしく練習も楽しい。 くるみ割り振りながらちょっと日曜を思い出した。 |
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2011/05/10 日曜は学習院大学のオーケストラの50回記念の定期演奏会。2ヶ月前の最初のリハーサルはあまりにひどくてキャンセルしようかと思ったけど、2ヶ月で大きく成長して日曜の本番は本当にみんなよく頑張った。リハーサルでも僕に何か言われる前に自分たちのチームワークで何とかしようと伝わってくるようになって、本番はまだまだなところはたくさんあったけど、それでも若い学生オケの彼等にしかできない素晴らしい演奏だったと思う。 よく「なんで学生オーケストラを指揮するの?」と聞かれることがある。僕は若い人たちと音楽がするのは大好きだし、学生オーケストラは指揮者次第で豹変する。指揮者の腕の見せ所なのだ。普段プロのオーケストラはやってくれちゃってるところがたくさんあるが、学生相手だと具体的に教えなきゃならない。教えてて逆に教えられることもある。またどこの学生オケにも一流のトレーナーの先生がいて先生方のアドヴァイスもとっても勉強になって面白い。そして音楽するからにはプロもアマチュアも関係ないと思ってる。 僕は日曜の本番の前日は、デュメイとゴムツィアコフという世界最高峰のソリスト2人と関西フィルとでCD録音しててそれはもう至福の時間だった。でも日曜日もみんなと音楽しててすごく幸せだった。それは彼等がとても大切な何かが伝わる演奏をしてくれたからだと思う。 みんなありがとう!最高に楽しかった!これからも頑張ってね! PS 学習院のある目白にはたくさん思い出がある。大学卒業まで習っていたピアノの師匠が堀江孝子先生という芸大の素晴らしい先生でとにかく怖い厳しい先生だった。目白の改札をでて先生のお宅のある左方向に歩いていくときはいつもお腹が痛くなってきたのが懐かしかった。 その一方で改札出て右側の学習院の方に歩くと学習院の女の子と付き合ってた時のことを思い出す。あのころは青春を満喫してた。 今回は目白にリハーサルに行くたびに今まで忘れてたたくさんの想い出が蘇ってそれも楽しかった。 ところで・・最近の若者は男子よりなんだか女子の方が肉食系だね・・・。 藤岡 幸夫 さっちー+オーケストラのメンズたち ※5/8 学習院演奏会 event reportはこちら |
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2011/05/07 昨日は関西フィルとオーギュスタン・デュメイとパヴェル・ゴムツィアコフとコンサートで今日はいずみホールでCD録音。 デュメイとは去年のブラームス以来の共演だけどその神がかった音色には息を呑む…。そしてパヴェルの濃厚な美しいサウンドとパッション!パヴェルは先日シカゴ交響楽団の定期にデビューして大成功を収めた次世代のチェリストのエースだ。関西フィルの繊細な音色にファンタスティックを連発してくれたりしてとにかく至福の時間だった。 僕が指揮したのはサンサーンスのチェロとヴァイオリンとオーケストラのための「ミューズと詩人」で、明日からはデュメイの指揮でサンサーンスのチェロ協奏曲を録音。イギリスのオニックスというレーベル(英デッカと同じ会社)からリリースされる。 僕は今日の新幹線で東京に戻って明日の日曜は学習院大学のオーケストラの50周年記念の定期演奏会。チャイコフスキーの「くるみ割り人形」とラフマニノフの交響曲2番。彼らがどこまでのびのびと演奏できるかとっても楽しみ。 それでは皆さんコンサートでお会いしましょう! デュメイもパヴェルもリハーサルからレコーディングとご機嫌ですごく楽しかった! 昨日のコンサートにはピアニストの児玉桃さんも聴きに来てくれて(先日の関西フィル定期で原発の影響でビザが下りず来れなくなったピリスの代わりに登場してくれた)コンサートの後パヴェルと3人で新地の焼き肉やさんで飲んで大いに笑った。いいリフレッシュになりました。 藤岡 幸夫 |
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2011/05/05 昨日、今日と学習院大学のオーケストラとリハーサルだった。学習院とは初共演。今回は50周年記念だそうで最初のリハーサルのうちはおとなしかったが大きく変わってきた。昭和っぽくなってきて嬉しい。ラフマニノフもチャイコフスキーもそれらしくなってきた。不満を言ったらキリがないが、いいところもたくさんある。8日の本番でさらにどこまで進化してくれるのか楽しみ。 明日は大阪に帰って関西フィルとデュメイとゴムツィアコフとの共演。2人とも世界最高峰のソリストで先日のリハーサルも素晴らしいなんてもんじゃなかった。僕が指揮するのはサンサーンスのヴァイオリンとチェロとオーケストラのための「ミューズと詩人たち」で明後日はこのメンバーでCD録音します。こちらもすごく楽しみ。 それでは皆さんコンサートでお会いしましょう! PS 昨日の5月4日は関西フィルのトロンボーン奏者だった石川さんの命日。あれから1年になる。去年の4月29日の僕が指揮したマーラーの5番では元気だったのに、急に倒れて逝ってしまった。あれから天国で関西フィルを見守っくれてると信じてる。5月12日の毎年恒例の関西フィルブラスのコンサートはいつも明るいムードメーカーだった石川さんへの想いのこもった楽しいコンサートになると思います。 藤岡 幸夫 |
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2011/05/02 僕は若い人たちと音楽をするのが好きで毎年この時期は学生オケも時間を見つけて指揮してる。 まずは学習院の本番が5月8日で最後の追い込みでみんながどこまで変貌できるのか今からすごく楽しみにしてる。 学生オケとのリハーサルの合間をぬって昨日の午前中は大阪に帰ってヴァイオリンのデュメイとチェロのゴムツィアコフとでサンサーンスの「ミューズと詩人」のソリスト合わせ。 このヴァイオリンとチェロとオーケストラのための「ミューズと詩人」という曲は今回初めて知ったけど素晴らしい傑作! そしてデュメイのヴァイオリンの美しさはそれこそミューズの女神…。初共演のゴムツィアコフは今欧米を席巻してる若きエースで噂通り凄いです。 昨日の2人は自由奔放でびっくりしたが、すべての音符に生命が宿ってるようで思わず鳥肌がたった…! 今日はこれから関西フィルとソリストの合わせです。 6日のこの2人をソリストに迎えた関西フィル友の会限定のコンサート、こんな贅沢はあり得ない! 音楽にどっぷりで幸せなゴールデンウィークです。 それでは皆さんコンサートでお会いしましょう! 藤岡 幸夫 |
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