2009/09/28
昨日は母校の中学校の大同窓会(卒業生が学校に遊びに来る)に出席してきた。
今まで同窓会とかクラス会には日程が合わなくて全然出れなかったから30年以上ぶりに再会した友達もいて楽しかった。久しぶりに朝から夜中まで飲み続けた。
みんなの顔を見てたら今まで忘れてたたくさんのことを思い出して、中学生ってまだまだ子供でそして感受性が凄く強くなる年頃だったんだなぁ・・・!と懐かしかった。
皆さんありがとうございました!
さてさて今週末は久しぶりに東京フィルハーモニー管弦楽団とコンサート。楽しみです。
今年は僕たち29回生(1978年卒業)が出店したりイヴェントを主催して朝8時に家庭科教室に集合。僕は焼きそばを焼く班でした。剣道部の仲間たち(僕は当時は剣道部と器楽部に所属してた)。
同級生の自民党・河野太郎くんも焼きそばを手伝ってくれました。
打ち上げでは久しぶりに夜中まで騒いだ。47歳のオヤジ達、お姉さん達が童心に返ってしまった・・・!いいリフレッシュになりました。
藤岡 幸夫
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2009/09/26
一昨日はいずみホールで障害をもつ方を対象とした夢チャリティコンサート。今回で7回めを迎えたが(1回めから指揮させてもらってる)とっても温かく楽しいコンサートだった。
毎回お客様と我々の距離が近づいてるのが実感できてうれしい。
前半でハイドンのトランペット協奏曲を演奏した関西フィルの首席奏者の白水大介くんはこの曲の素晴らしさが存分に伝わる魅力溢れる演奏。 そして後半でヨハン・シュトラウスの春の声を歌ったソプラノの高嶋優羽さんは透明感のある美しい声の持ち主で共演するたびにスケールアップしてて将来がすごく楽しみ。
そして関西フィルも素敵な演奏だった。関西フィルはエキサイティングな一方で繊細で優しい音色を出せるのが持ち味。すごくシンプルなアンネンポルカでもとても魅力的な響き・・・・・・!
熱意あるスタッフの皆さんのおかげもあって毎回本当に楽しみです。
皆さんありがとうございました!
昨日は鳥取へ。鳥取には関西フィルのメインスポンサーのダイキン工業の素晴らしい施設がある。ここでブーニン氏をソリストに迎えたスタインウェイの特注ピアノのお披露目演奏会。
目の前に広がる海を満喫しながら素晴らしい音楽を堪能してきた。
ところで井上礼之 関西フィル理事長(ダイキン工業会長)は僕の最も尊敬する方で、すごく厳しい一方で優しさとユーモアに溢れる。
ご夫妻の魅力的なお人柄もあって日本の財界を代表するそうそうたるゲストの方々が集まり、皆さんのスピーチを楽しんで聞かせていただいた。
有意義な一日でした。
この週末はちょっと一息つける。
それではまた!
久しぶりに空と海と潮の香りに癒された。
藤岡 幸夫
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2009/09/24
昨日は久しぶりに関西フィルとリハーサル。
関西フィルは魅力ある素敵なオーケストラだなぁと改めて実感。やっとスペインから帰って来て切り替えができた。
帰国した日はスペインではあれほど和食が恋しかったのに昼間からビールにサンドイッチ。その日はジムに行ったりして完全休養。早寝して次の日の早朝から勉強。
ところがなかなか完璧にスイッチが切り替わらなかった。
なんせ1ヶ月もR.シュトラウスの世界に朝から晩までどっぷり。しかも同じ街にあれだけの期間ずっといて電車にも乗らず移動もしないなんて普段ないことなんで
帰ってからもなんだか不思議な感覚が続いてた。
昨日でやっと普段の感覚に戻って和食も堪能。やっぱり日本食は美味しい・・・。
というわけで皆さんコンサートでまたお会いしましょう!
藤岡 幸夫
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2009/09/19
今日は最終日。歌手陣が素晴らしいのは相変わらずだが、オーケストラがこのR・シュトラウスの傑作を演奏するのがこれが最後と惜しむように丁寧に演奏してたのが印象的だった・・。
僕もこの一ヶ月たくさん勉強になったし幸せでした。
ボスのハヴィエルに次はバタフライ(「蝶々夫人」)を振ってくれと頼まれた。幸せな4週間でした。皆さんありがとうございました。
僕は明日朝一番の飛行機で大阪に帰ります。
Muchas Gracias !! Hasta Luego !!
向かって左はオペラ座のマネージャーのマリオリ。ハーモニウムを必死になって探してくれた(スペインには1台しかなくてしかもピッチが440で使えなかった)。右は2度目の共演になるオラツ。
もう紹介する必要ないでしょう!素晴らしいソリストたち。楽しかったです。
アパートからチラッと見えるカテドラルともお別れです。
藤岡 幸夫
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2009/09/17 (No.2)
今年でデヴューして16年。たまにミューズの女神が降りてくることがある。今日の本番がそうでした。歌手たちもオーケストラも本当にすばらしくそして特別な何かが起きてた・・・。
一生忘れないコンサートになりました。
神様に感謝です・・・!
アリアドネで重要な役目を受け持つめったに使われない楽器のハーモ二ウム。実は僕が来た当初は電子楽器が代用されていたが僕がハーモ二ウムがないなら日本に帰る
と言い張って無理やり探して借りてきてもらった(最後の通し稽古にやっと間に合った)。神聖な響きがする・・!
藤岡 幸夫
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2009/09/17 (No.1)
今週は本番が一日おきなのでずいぶん楽になってきた。今朝から来月久しぶりに振る曲の勉強を始める。
あまりにも精緻で美しいアリアドネのスコアに浸ってたので今朝勉強しはじめたスコアが大ざっぱに感じられ (これは音楽の本質が違うし、いい悪いの話ではない)
これはまずいと散歩して気分を入れ替えた。
昨日あたりから一気に冬の気配・・。
日本に帰ってキンモクセイの香りが楽しみ・・。
昼飯をすませたらアリアドネの世界に戻って今日は3日めの本番。
それではまた・・
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アパートから歩いて1分くらいの街角。
正面の建物を抜けて左に向かうとお気に入りのオープンカフェがある。
今朝もそこでカフェ・ラテを一杯・・。
藤岡 幸夫
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2009/09/16 (No.2)
今日はオフだったけど今回すごく成功したのでオペラ座とスポンサーの方たちが急遽指揮者とソリスト全員をランチに招待してくれた。
集合場所にいったらなんと大型バスが迎えに来て、古城を建て直した素晴らしいホテルのレストランでみんなで騒いだ。
これで明日(17日)の本番も成功間違いなし・・・・?!
集合場所に現れた大型バス。
オヴィエド歌劇場を飛躍的にレヴェルアップさせたと評判のオペラ座の若きボスのハヴィエル。
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まずはお洒落なバーで飲んでから食事。
バッカス役のテナーのリチャード。
「まるでチャーリーズエンジェルだね」と楽しかった。向かって左がツェルビネッタのジル、右が作曲家役のキャサリン、その隣がアリアドネ役のエミリー。
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ホテルのスウィートでもくつろがせてもらった。
しかしなんか子供の遠足のようでした。明日大丈夫かな……?
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街中からバスで20分くらい。素敵なホテル&レストランでした。
藤岡 幸夫
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2009/09/16 (No.1)
昨日は2日目のパフォーマンス。初日と比べてみんな上手く力みが抜けて完成度が高かった。ただ初日の方がエキサイティングだったかもしれない。オーケストラの響きの美しさに磨きがかかってきた。
ところでスペインではときどき 「どうしたらいいんだよ!」 みたいなときに 「アイ、ママ〜!」 という。これは日本語に直訳すれば 「おっかさ〜ん」
みたいなもんでイタリアでは 「マンマ、ミーヤ!」とよく言う。
日本で「おっかさーん」なんて言葉は使わないけど世界中どこでも男なんてみんなマザコンだ。
僕はおふくろには「お前はバカだバカだ」と言われてきてたし、まともに会話をするようになったのは大人になってからだったが、 2年前におふくろが急に天国へ逝っちゃったときは本当に悲しく自分がマザコンだと実感したもんだった。前回のオヴィエドにはにおふくろがオペラを見に来てくれて(その次の年に亡くなった)
特別な思い出がある。(このときオヤジは仕事で来れなかった)
ところで初日のコンサートと昨日のコンサートには今回はオヤジが聴きに来てくれた。それも今年初めに結婚した新しい奥さんと・・・!!
オヤジは見かけは僕とは違って(失礼)とても地味な学者だからまさかと驚いたし、おふくろが亡くなってまだ2年で急な話だったから家族は最初はとても複雑な気持ちだったが、
今では良かったと思ってる。
相手の女性は68歳のとても堅実な方で(旦那さんは18年くらい前に亡くなられた)立派なお子さんが3人いる。オヤジは蝶の収集家として有名だが彼女も蝶に詳しく二人で採集にいったりしてる。
今回のオヴィエドはまぁ二人にとっちゃハネムーンみたいなもんでふたりともとても幸せにしてた。天国のおふくろにはちょっと申し訳ない気がするが、 オヤジには残りの人生を幸せに生きて欲しいし新しいオヤジの奥さんにも心から感謝してる。
歳を重ねるということはそれまで感じなかったような悲しいことや嬉しいこと、複雑な感情を経験することなんだな・・・と最近わかってきた・・気がする。
明日が3日目の本番、それではまた。
オヴィエドが生んだ神童と呼ばれるガブリエル。彼はなんと19歳でチェロの首席!いずれソリストになるんじゃないかな。いつも素晴らしいソロを聴かせてくれる。休憩にしょっちゅう
「どうだった?」と聞きにくる。日焼けしててすごく明るくてやんちゃだ。
藤岡 幸夫
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2009/09/15
昨日は休みで1日ゆっくりした。こっちへ来ていつも休みの日の午前中は街中を散歩がてらぶらぶらする。
R.シュトラウスの「ナクソス島のアリアドネ」は何度も言ってるが多分シュトラウスの最高傑作のひとつ。こっちへ来てリハーサルを重ねることで新しい発見がたくさんあったし、
初日の公演ではハプニングはいろいろあったものの(オペラではいろんな事故がおきる)この作品を指揮できて本当に幸せだと感じることができた。
昨日はオヴィエドへ来て初めてアリアドネのスコアを開けなかった。
新鮮さを失いたくなかったから一度頭をすっきりさせた。
昨日の夕飯は例の怪しい日本レストラン。味付けもなかなかだし日本のビールは美味しい・・・!!
今日は2日めの本番。どうなるか今から楽しみ。
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さすがにちょっと涼しくなってきたけど午前中の散歩は気持ちよかった。右奥に見えるのがオペラ座。
怪しい日本レストラン。名前は SAN(サン)なのに漢字は「善」とある・・・。
串かつを頼んだら、メニューに無かった。お店の人はこのちょうちんの言葉の意味を知らなかった・・・・。
藤岡 幸夫
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2009/09/14
昨日の初日は歌手もオーケストラも素晴らしくうまくいってみんなご機嫌でした。終わったあとみんなで飲みにいった。
やれやれ今日はお休み、明日がまた本番。頑張りますわ。
左が作曲家役のKatharine Goeldner、
右がツェルビネッタ役のGillian Keith 二人ともすごかったです。
向かって左がバッカス役の Richard Margison、 右がアリアドネ役のEmily Magee そして Gillian 。普通歌手は舞台上では視界に指揮をいれながら演技するが
リチャードとエミリーはよく僕と眼を合わせてくる。長い二重唱もメリハリがきいて一体感が素晴らしかった。
一番左がオヴィエドオペラのGM(つまりボス)のJavier、,その隣がEmily、僕の右がロンドンのIMGから来てくれた僕のマネージャーのTom(ニックとトムが僕の面倒を見てくれてる)。
ニックと一緒に僕の担当のマネージャーをしているTomが奥さんを連れて来てくれた。本番前にランチして今後の打ち合わせをした。
藤岡 幸夫
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2009/09/12
スペインに来て3週間。すっかり生活もスペインのサイクルになってきた。
先週からのリハーサルも明日から始まる本番も夜8時からと遅いので朝は(明け方必ず目を覚ますが)頑張って9時近くまで寝る。 朝飯を食べた後は近所のカフェに独りでコーヒーを飲みにいってそれから勉強。午後は昼寝をちょっとして7時くらいまで勉強してオペラ座へ向かう。
今日はオフで午前中は買い物がてら かみさんと街をぶらぶらして、2年前からお気に入りのレストランでランチをして帰ってきた。これから昼寝。
レストランでは地元でとれるタコを食べたくてナプキンにタコの絵を描いて「これちょうだい」と頼んだら山盛りのエビがでてきた・・なんでだろ・・・?
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午前中のリハーサルがなくなってから毎朝近所のオープンカフェの同じテーブルでカフェ・ラテを飲むのが日課になった。これは毎朝眺めてる風景。
ハルレキン役のマルクがカメラ好きで写真を撮ってくれた。右隣はオペラの主役陣のひとりツェルビネッタを歌う素晴らしいソプラノの Gillian Keith(コヴェントガーデンの常連で当たり役)。
彼女はまるでツェルビネッタそのもの・・!超絶技巧で有名なアリアでも高音で潤いのある美声を響かせ安定感抜群。その隣が舞踏教師役の Francisco
Vas で張りのある美声のテノールでナイスガイ。その隣が 執務長役のバリトンのJose manuel Diaz 。すごく真面目で礼儀正しい。
藤岡 幸夫
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2009/09/11 (No.2)
今日は初日前のゲネラルコンサート(本番同様お客さんが入る)。
昨日とうって変わってすごく上手くいった。
歌手たちはもちろん最高だったしオーケストラも繊細さとコントラストを取り戻して抜群の集中力で素晴らしかった。休憩中に団員さんたちに「2幕はもっと前に流れるからついてきて」
と打ち合わせしたらみんなピタリとついてきてくれて音楽が上手く流れ始めた。流れはじめたらもうあとはみんなに任せればいい。 昨日特に2幕が上手くいかなかったのは僕のテンポ設定にも大きな問題があったと反省しきり・・・。
終わった後も歌手もオケもみんなご機嫌でよかった。ただゲネが上手く行き過ぎると本番が上手くいかないのは世界共通の常識。日曜日の本番ではさらに上を目指します。
明日はお休み・・嬉しい・・・。
PS 今日は関西フィルのデュメイ指揮の定期演奏会。聴きにいきたかったけど残念・・!
コンサートの帰り道でお祭りでごった返す街中を歩いてたら後ろから「ブラボーマエストロ!」と声をかけてくれたオケのイタリア人のコントラバスプレイヤー。
藤岡 幸夫
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2009/09/11 (No.1)
昨日はプレ・ゲネラル(通し稽古)。もう呆れちゃうくらいオーケストラが集中力を欠いてた。ピットに入った初日の方がはるかに良かった。
実は一昨日からここアストリアス地方のお祭り期間なのだ。リハーサル前にプレイヤーが集まるのも遅かった。まぁこういう時もあるさと思うしかしない・・・・。
ただ男性4人のアンサンブルと女性3人のアンサンブルが抜群によくなったのが嬉しい。先日夜中の12時までしつこく練習した甲斐があった。
今日はいよいよゲネラル・リハーサル(お客さんも入って本番同様のコンサートリハーサル)。昨日はリハーサル後にオーケストラに残ってもらって 「今日の演奏はコントラストを失っちゃってこの前の方が良かった」と注意事項を伝えたが今日はどんな演奏してくれるのだろう・・・?
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オペラ座の右側面の客席(写真の左が舞台)に指揮者が映るモニターの画面がある(反対側にもある)。これは舞台の演出上僕の指揮が見れない人が見る。
ところが一昨日気がついたんだけどこのモニターに映る僕の指揮が時差で遅れて見える。どうりで舞台奥でこのモニターを見て歌う歌手が遅れて聴こえる訳だ。
このことをステージのスタッフに伝えると両手を広げて困った顔をして「もちろん知ってるよ」・・・・いやはや・・・・日本じゃありえんことばかりですわ・・・。
オペラ座で新聞の取材をうけてカメラマンが撮ってくれた写真。
左が2年前にもお世話になった広報担当のアドルフォ。右が記者さん。このところ取材3本続いたがこの記者さんは初めて英語を話せる記者さんだった・・・。(他の記者さんたちは英語で質問をタイプしてきて僕の答えを録音していった。)
藤岡 幸夫
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2009/09/09
今日はピットでピアノを使っての初めてのドレスリハーサル。歌手たちは衣装にメイクをして照明も入る。
R.シュトラウスのアリアドネは本当にすごい傑作だ・・・!
オヴィエドに来る前はゾクゾクしながらスコアを勉強してた。
ところがいざリハーサルが始まると(これはどんな曲でもそうだけど)指揮者の理想から遠いところから始まるから指揮台で曲に感動してる暇なんてなかなかない。
昨日のリハーサルでは一昨日よりずっと良くなってやっと曲に感動する瞬間が何度かあった。明日と明後日の通しリハーサルでどこまでよくなるか楽しみだ。
それから日本がちょっと恋しい・・・・・。
それではまた。
オペラ座に向かう大好きな道。カテドラルの姿に毎日癒される。
藤岡 幸夫
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2009/09/08
昨日はオーケストラがピットに入った2日めのリハーサル。金曜日の最初のリハーサルでは予想以上にうまくいってみんな安心したが昨日は大変だった。
歌のアンサンブルもオーケストラもちぐはぐでどうなるかと思ったが繰り返すうちにどんどんよくなってきた。
ところでオーケストラはシンフォニー・オーケストラとしても活動してる(素晴らしいコンサートホールがある)。ロシア人が多くそのほかの外国人も多い。
特に東西の壁が崩壊した後にレニングラードフィルやモスクワフィル、モスクワ・ソロイスツから多くのプレイヤーがオヴィエドに引き抜かれてきた。 だからオーケストラのカラーはすごくインターナショナル。
コンサートマスターのアンドレイは素晴らしいヴァイオリニストでモスクワ・ソロイスツから引き抜かれたロシア人。すごく明るいし謙虚。僕のやりたいことをしょっちゅう確認してくる。
毎回オーケストラのリハーサル後にその日に上手くいかなかったところを他のプレーヤーを集めて練習してた。こういうことはめずらしい。 オーケストラのレスポンスが抜群なのでどこまで磨きがかかるか楽しみだしやりがいがある。
今日も夜8時から12時までリハーサル。今日は歌手たち全員が衣装をつけて(化粧はしない)リハーサルする。
昼寝も必ずするようになってスペインの生活時間にもいつのまにか慣れてきた。
それではまた。
昨日は最初はどうなるかと思ったけど最後はすごくいい感じになってきた。リハーサル後に副指揮者のアンドレスが写真を撮ってくれた。左がコンサートマスターのアンドレイ。右側はユーリ。
いつもご機嫌で時間ぎりぎりまでのリハーサルに付き合ってくれる。
藤岡 幸夫
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2009/09/07
昨日はオヴィエドに来て3度目の日曜日。のんびりしてリフレッシュした。
こっちに来てやっと初めて昼間にビールを飲んだ。真っ青な空にビール、最高だった。
今日、明日と夜8時から12時までのピットにオーケストラが入ったリハーサルが続いて、そのあとピアノ伴奏でのドレスリハーサル(歌手たちが衣装をつけ化粧もする。また照明、字幕も入る)、
そしてオーケストラがピットに入ってのプレ・ジェネラル(本番同様の通しリハーサル)、ジェネラル(最後の通しリハーサル)と続いて初日を迎える。
そろそろちょっと日本が恋しくなってくる・・・。
それではまた。
追伸 午前中はカテドラルと教会にいってきた。実は2日前にかみさんの宝塚に住む祖母が天国へ逝ってしまった。97歳だったし覚悟はずっとしてたがやはり寂しい。
意味はわからなかったけど神父様の言葉の響きが優しかった。
朝から空が青くて気持ちいい。奥に見えるカフェでコーヒーを飲む。 |
ここはアパートから歩いてすぐの広場で朝の散歩コース。一度アパートに戻ってから、この奥にあるレストランで昼飯をすることにした。
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近所のレストラン。正面にあるお店でランチ。
地元でとれた新鮮なイカとアンコウのグリルが美味しかった。
こっちへ来て初めて昼間にビールを飲んだ。今日はちょっとバカンス気分を味わいました。
藤岡 幸夫
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2009/09/06
昨日からピットにオーケストラが入ってのリハーサルが始まった。
歌手とのリハーサルはオヴィエドに来て最初の2日間が音楽稽古で打ち合わせを済ませた後は演出稽古が続く。ピットにピアノを入れて演出練習してて基本的に練習を仕切るのは演出家
(音楽的に上手くいかなかったところは僕が注文して練習するが)。午前中は僕はオーケストラだけのリハーサルをしてた。
ピットにオーケストラが入ると練習を仕切るのは指揮者。
昨日は最初に舞台上の歌手たちと動きなしでリハーサルした後動きをつけてリハーサルを始める。
2年前もそうだったがとにかくオヴィエドにくる歌手たちはみんなメトロポリタンやコヴェントガーデンなどの一流オペラハウスの常連たちで人柄も素晴らしく
一緒に仕事してて楽しいしすごく勉強になる。
昨日の最初のオケとの合わせは思ったより上手くいってみんなひと安心。オーケストラも繰り返すごとに余裕ができてコントラストもついてきた。 それにしても夜の8時から12時のリハーサルはキツイ。
夜8時から始まったリハーサルで二度目の休憩(11時くらい)の時に「サチオまだリハーサルするの〜?もう大丈夫だよ」と言うみんなに「もう一度通させて」
とお願いしにいったときに写真を撮ってくれた。
今日はやっとおやすみ。のんびりします。
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素晴らしいソリストたち。みんな日本に来てるしCDやDVDもだしてるから知ってる人いるのでは?一列め僕の前が作曲家役のメッゾソプラノのKatharine
Goeldner で当たり役(彼女が歌うと知ったとき飛びあがって喜んだ)、隣がテノールのバッカスを歌うRichard Margison(彼は昔ロックバンドの歌手だったことで有名。凄い声です)
僕の隣が アリアドネ役のEmily Magee (僕の持ってるDVDでも彼女がアリアドネを歌ってる。ヴィブラートのコントロールが抜群の美声)その隣と後ろの男性2人はこの前紹介したJuan と
Marc、後ろの3人の女性は素晴らしいアンサンブルを聴かせる(右からSusana Corolon、Mireia Pinto、Olatz Saitua)。
今借りてるアパートのリビング。なかなか居心地がいい。
今日は午前中はここでのんびり読書でもするつもり。
今回毎日のようにブログを書いてるのは、時間に余裕があることとこのリビングにパソコン環境抜群のコーナーがあるからです。
藤岡 幸夫
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2009/09/05 (No.2)
朝ひと勉強すませてお昼にアロンソのF1ショーを見てきた。とにかく街中大騒ぎ。 ショーが始まる前にかみさんと買い物。昨日の帰りにオペラ座の近くで見つけたスーツを買って
(服や靴はなるべく日本より安いヨーロッパにいるときに買いだめをする)それから場所取り。エンジンの音が聴ければマシンは見えなくていいやと思ってたけどピット近くでよく見えた。
なんだかF1がでてくるまで久しぶりにドキドキして、小学生のころ後楽園に仮面ライダーショーを見に行ったときのことを思い出した。
それにしてものすごいエンジン音。しかもなんか麻薬的な魅力・・・!クラシックの音楽家でこの音にはまってF1のレースに行く人がいるが、 20台近くのマシンがこんな音だしてるの聴いたらそりゃすごい快感だろう。街中を1周するのに3分くらいで5周くらいしてた。かなりの距離だ。
帰りに昼飯食べて近所をぶらぶらしてアパートに戻ってきた。
休日気分はこれでおしまい。これから昼寝してスイッチを入れ替えてスコアを読んで8時からオーケストラがピットに入っての最初のリハーサル。
それではまた。
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左手に見えるのがオペラ座。
オペラ座の前のピットを出たマシンが目の前を通るなかなかいい場所でした。
マシンに乗り込むアロンソもよく見えた。
アパートに帰る途中に音楽隊の行進とすれ違う。土曜日は賑やかだ。
土曜日はマーケットが開かれる。
僕の好きな帰り道。
PS マシンは音をとりたくて動画で撮ったので写真は撮れませんでした。
藤岡 幸夫
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2009/09/05 (No.1)
土曜日(今日)のイヴェントは何かというと、ここオヴィエドが故郷のF1レーサーのアロンソ(3年前のチャンピオン) がなんとF1チームを連れてきてオヴィエドの街中をマシンで走るのだ・・!!
公道は全部封鎖される。しかもオペラ座の前がマシンのピットになってる。つまり昨日の写真のオペラ座の楽屋口の前をマシンが通って公道にでる。
昨日の午前中のリハーサルでオペラの最後の最高に美しいピアニッシモの場面で突然外から「クォーン!!クオーン!!」というものすごい音がして音楽は中断。
オペラ座の前でメカニックがマシンの調整を始めたのだ。
これにはみんな笑うしかない・・。音楽用語の「アレグロ・ノン・トロッポ(快速に、でも早過ぎないように)」にかけて「アロンソ・ノン・トロッポ(今年のアロンソは調子悪い)」
とか冗談を言ってみんなで爆笑してた。
それにしても初めてF1のエンジン音を生で聞いたけど・・・その野獣のような美しい響きにしびれしまった・・・・・.。
もちろん今日のこのイヴェントは見に行くつもり(すでに街はものすごい人で溢れててどうなるかわからないけど・・・)。
そして今晩からオーケストラがピットに入ってなんと夜の8時から12時のリハーサル。2年前もこの時間帯のリハーサルだったので覚悟はしてたが・・・。
それではまた。
写真:クリックで拡大
すでにオペラ座の前には2台のマシンが並んでる。
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初めて聞いたF1のエンジン音のあまりの強烈さに不覚にもゾクゾクしてしまった。
藤岡 幸夫
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2009/09/04
昨日でオーケストラだけの5日間のリハーサルは終わり。
上手くいってるところはすごくいいが、まだまだなところもかなりある。でも歌手と一緒のリハーサルが始まればかなり変わってくるので心配ない。 今日は午前中と夕方のリハーサルはオペラ座でピアノ稽古。
今までは歌手の稽古はピットにピアノを入れてやっていたが明日の夜からはピットにオーケストラが入ってのリハーサルが始まる。
ところで今オペラ座の周りは大変な騒ぎだ。あるイヴェントが行われることになって明日の午前中のリハーサルは急遽キャンセルになった。 そして僕はその信じられないイヴェントをすごく楽しみにしてる・・・というか興奮してる。
さてそのイヴェントとはなんでしょう・・・?
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一夜明けたらオペラ座の前が大騒ぎになってました・・・。
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オペラ座の裏側。人がいるところが楽屋口。
こちらもいつの間にかフェンスで囲われてしまった・・・!
藤岡 幸夫
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2009/09/03
昨日は演出のリハーサルが全然上手くいってなくてバリトンのヴェセリンがうっぷん晴らしに日本のビールを飲みたいと言うので、 マンチェスターから帰ってきたかみさんと一緒に3人で怪しい日本レストランに行ってきた。2年前はオープンしたてでとんでもない味(ミソ汁で
だし をとってなかった!)がしたが今回はずいぶんよくなってた。(スタッフはみんな東洋人だが日本食とは名ばかりで日本人はいない。)
帰りがけに街をちょっとぶらぶら。オヴィエドはとにかく夜も安全でゴミも全然落ちてなくて綺麗。
まだ夏の香りがして気持ちよかった。
オペラ座の近くにある大好きな教会。この裏道に怪しい日本レストランがある。 |
こちらはアパートのすぐ近くにある市庁舎。 |
左の道を歩いて1分位でアパートです。
藤岡 幸夫
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2009/09/02
演出家のPhilippe Arlaud の舞台はフランスのオペラコミックのようでエキストラも贅沢に使って賑やか。ユーモアたっぷりだけどドタバタにならないのがさすが。
でもちょっといろいろやり過ぎと感じる人もいるかも知れない。歌手たちはそれを楽しんでるようで途中で歌手や僕が笑いが止まらなくて中断することもしばしば・・・。
Philippeにはすごく有能なサンドラというアシスタントがいて彼女は六カ国語ぺらぺらでステージ上でいろんな言葉を駆使して見事に歌手に演技を指導する。とにかく頭の回転が速い。
昨日はかなり形が見えてきた・・・といってもまだ1幕だけ。間に合うのかな・・・。
リハーサルの時は僕も集中してて悠長に写真なんて撮ってる気分にならないから なかなかいろんな人を紹介できなくてごめんなさい。左が重要な音楽教師役の素晴らしいバリトンのヴェッセリン
(Vesselin Stokov ドイツ人)彼は毎年のように海外のオーケストラやオペラハウスと来日してる。しょっちゅう日本語で話しかけてくる。右が演出家のフィリップでとにかく明るい。
その隣が優秀なアシスタントのサンドラ。
僕のとなりがカツラ屋役のマルク。いつも僕を見るとお辞儀する。その隣がソプラノのオラツ。前回でも共演したが透き通った美しい声をだす。今回は水の精の役。
その隣がステージマネージャーの一人のアルトゥ。
藤岡 幸夫
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2009/09/01
今週は月曜から、毎朝10時から2時がオーケストラだけのリハーサル(その間オペラハウスで演出のピアノ稽古を副指揮のアンドレスが指揮してる)、
夕方5時から8時がピアノ伴奏の舞台稽古を指揮してる。
素晴らしいソリストたちは今までこのオペラを何度も歌ってるからパートを知り尽くしてて余裕がある。動きが大変でも常に視界に僕の棒を入れてくれてるからありがたい。
そしてソリストそれぞれのキャラクターが普段もそのままの登場人物のようですごく面白い。
ところで予想通り日曜日の昼に食料が尽きた。昨日の朝飯はコーヒーにりんご。昼飯はなけなしの日本から持ってきたカップラーメンにりんご。 さすがに夜のリハーサル後はお腹がすいてピアニストのマリオの行きつけのレストランで早めに食事をだしてもらって(普段はどこのレストランも9時からしか食事をださない)飢えをしのいだ。
今日の朝飯はコーヒーにトースト、さっき食べた昼飯はトマトにりんご。
以前鍼灸の先生が「人間はキャベツとりんごやみかんだけで充分生きていける。特に食べすぎは疲れるだけで絶対によくない」と言ってたけど、確かに不思議と疲れがない。おまけに2キロは痩せた。
今晩は夕飯どうしよう・・・・。
スペインはまだ陽が長く8時を過ぎても明るい。昨日の夕飯の帰りに散歩がてらカテドラルの前を通ってその姿に癒された。
PS
昨日話した指揮者室の壁に飾ってある「愛」と「和」の字の意味をオーケストラの音楽監督も事務局のスタッフも誰も知らなかった・・・!ただファッションとして飾ってたらしい。
スペインらしいと笑ってしまった・・・・。
藤岡 幸夫
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