2018年11月分
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2018/11/29 12月1日(土曜)のエンター・ザ・ミュージックのゲストは高校1年の時に日本音楽コンクールで優勝した若きヴァイオリニスト戸澤采紀さん! 素晴らしい演奏にトークもめっちゃ面白かったです笑 采紀さんの父上は東京シティフィルのコンサートマスターの戸澤哲夫さん。 最後に以前放送したシティフィルとのエルガー交響曲1番からもお届けいたします。 さて11月23日は僕が生まれ育った文京区(今でも仕事部屋があります)で、文京シビックホールを本拠地とするシエナ・ウィンドとポップスコンサートで楽しかった~! 機会があればポップスも振るが、必ず新しいクラシックのファンが増える。また今回のコンサートがきっかけでクラシックも来てくださる方が生まれたら凄く嬉しい。 シエナのコンサートマスターの榮村正吾さんと。シエナがノリノリの演奏で榮村さんのサックスソロも素晴らしかった! ありがとうございました。 シエナの皆さん、文京シビックホールの熱心なスタッフ関係者の皆さまありがとうございました。僕は文京区を最も愛する指揮者なのでとっても嬉しかったです。 またの機会がある予定で楽しみにしております! 11月25日は関西フィルと高槻合唱団とで第9。初共演だったけど歴史ある合唱団で皆さんよく頑張って進化し続けてとっても楽しかった!僕が毎年指揮してる吹田からも約30人が参加できたのも嬉しかった(地震の影響で今年の吹田第9は中止)。 ソリストの皆さんも素敵でした。 向かって右からソプラノの伊藤晴さん、バリトンの萩原寛明さん、アルトの福原寿美枝さん。テノールの二塚直紀さんは打ち上げ早退で写真撮り損ねて残念。 ソプラノの伊藤晴さんは関西で第9は初めてだったそうで、打ち上げでも盛り上がり楽しかった。 関西フィルも燃焼度高い演奏で我々らしさを出せた手応え。 高槻合唱団の皆さん、ソリストの皆さん、関西フィルの皆さん、そしてホールいっぱいのお客様に感謝! 東京でちょっと息抜き。早朝ふらっと独りで箱根へ。富士山が美しく秋の終わりの匂いを満喫。この後真鶴へ。漁港の食堂で美味しいランチのあと、海沿いの国道135号で湘南へ。茅ヶ崎~江ノ島~葉山まで気持ち良かった!最高のリフレッシュでした。 夕方早くに戻り夜は演奏会を聴きに… サントリーホールでメータ&バイエルン放送響。ソリストはキーシンでリスト。 超一流の品格高い演奏だった(pやppに込められたエナジーが凄い)後半メインの春の祭典の一部までは… 春の祭典の二部で豹変!あれだけ精緻だったオケが激烈に…アンコールの白鳥の湖のワルツは荒々しくまるで野獣が踊ってるよう!このオケこんな演奏してくれるんだ! 完璧にコントロールしてオケを狂わすメータ!にも感動。 時に品格や知性を忘れたかのように豹変して狂暴化するバイエルン放送響大好きになりました。 春の祭典は、僕が英国のマンチェスターの王立音大在学中の初めての音大オケ定期の演奏会のメイン曲で、このときBBC やロンドンのエージェントが沢山聴きにきていて、後に僕が若手指揮者に贈られる賞を受賞するきっかけとなった。 このとき練習番号まで覚えるくらい勉強したが、お手本がメータだった。 それだけに、癌の手術後8ヶ月の闘病のあと、杖をつきながら見事にカムバックしたメータの姿にも本当に感動! 忘れられないコンサートとなりました。 PS 昨晩のコンサート。前半からメインの春の祭典の一部までは素晴らしいとは思ったけど、記憶に残るような演奏じゃなかった(リストのトライアングルは最高!)。 一番感動したのはアンコールの白鳥の湖のワルツ。あのワルツをあんなに尋常じゃない狂ったような演奏するオーケストラなら何度でも行きたくなる(僕の個人的な趣味かもしれないけど)。 ただ良い演奏するだけでなく、+アルファがなくちゃいけないんだと改めて痛感させられる演奏会だった。 藤岡 幸夫 |
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2018/11/21 11月24日(土曜)のエンター・ザ・ミュージックは吹奏楽第20弾!大人気のサックス須川展也と吹奏楽部訪問の今回は八王子市立松が谷中学校吹奏楽部へ行ってきました。 東京都大会金賞校で皆さん明るく楽しかった~! 週末の土日は大阪大学交響楽団とリハーサル。2日とも12時~19時までの大特訓でかなりハード。でもみんな良く頑張ってます。ブラームス3番、ベートーヴェン8番、タンホイザー序曲の各曲期待以上と感じる箇所多々だが、良くないところも沢山でまだまだ。 阪大オケはプログラム各3曲でトップ奏者が全員代わる。ベートーヴェンの弦楽器のトップ達と。 最初のリハーサルからみんな譜面台に名前を出していてびっくり。素晴らしいアピール笑 みんな明るくて楽しい。 次のリハーサルではエンターザミュージックのアマチュアオケ・シリーズ第4弾!の収録入ります。みんな頑張ってね! 本番は12月28日です。 昨日は東京で相棒のテレビ東京繁田美貴(はんだみき)アナウンサーとエンターザミュージックのトーク収録。 東京フィルの若き首席指揮者のバッティストーニさん!色々なお話も聞けて楽しかった! 指揮が素晴らしいだけでなくとっても魅力的なお人柄でした。まだ32歳で大したものです。放送が楽しみ。 ヴァイオリンの小栗まち絵先生の収録も楽しかった。 大阪を本拠地とするまち絵先生はご自身のコンクール歴も素晴らしくソリストとして知られる一方で、ご主人の京都市交響楽団コンサートマスターだった故工藤千博さんと供に教育者としても知られ、チャイコフスキー国際コンクール優勝の神尾真由子さん、スターン国際コンクール優勝の木嶋真優さん、モントリオール国際コンクール優勝の辻彩奈さんをはじめ本当に多くの優秀な音楽家達を育てた方なのです。 またこれは全くの偶然なのだけど、娘さんの工藤里紗さんはテレビ東京の若手敏腕プロデューサーとして知られ、我がエンター・ザ・ミュージックの最初のプロデューサーでもあるのです(写真まち絵先生の後ろの女性)。 この回では先日共演させて頂いたチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲を中心にお届けいたします。 さてさて今週の11月23日は僕の生まれ育った文京区でコンサート! 文京シビックを本拠地とするシエナウィンド・オーケストラと久しぶりの共演。めったに振らないプログラムだけど凄く楽しみです! 11月25日(日曜)は、関西フィルと19年目にして初共演の高槻合唱団!歴史あるホール施設も素晴らしい。今回は地震で公演中止になった吹田第9(毎年僕が指揮してる)のメンバー約30人も参加。感動的な第9になりそうです! それでは皆さん、コンサートとエンター・ザ・ミュージックでお会いしましょう! 藤岡 幸夫 |
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2018/11/13 ゲストに作曲家の加藤昌則さんをお迎えして交響曲の3楽章特集! これまで放送した交響曲の3楽章に楽しくスポットをあてます。 加藤昌則さんの素敵な作品もお届け! 今週は久しぶりの休暇でかみさんや義理妹夫婦と香港に行ってきました。 海鮮料理美味しかった~! 部屋からの眺めも良くて2泊3日の初香港でリフレッシュ。 香港はタクシーは凄く品が悪く街全体に繊細さのかけらも無いが新しいアイデアに溢れ凄いエネルギーと未来へのパワーを感じる肉食人種の街でした。 日本人は品格高く美しい…と改めて実感できたけど、草食人種の日本国が未来の為に肉食の連中と上手く付き合うのは本当に大変な事だと考えさせられた…。 さてさて東京に戻り… チャイコフスキー国際コンクール優勝で知られる大活躍のヴァイオリンの神尾真由子さんは凄く政治に興味にある方で(びっくりするくらい詳しい)昔から僕の中学からの同級生の大ファンというので外務省の大臣室に伺ってきました。 河野太郎さんは昔から人柄もとっても魅力的。今でもメールの返信がめっちゃ速い(仕事ができる人の共通点ですね)。 太郎さんと面会後も真由子さんの興奮さめやまず…(彼女にとって太郎さんは凄いアイドルだそうで…) 来年共演するピアソラの四季(東京シティフィル定期)とウォルトンの協奏曲(関西フィル定期)の作戦会議も、G7やG20の話に脱線してしまい、僕にはちんぷんかんぷんでしたわ… 太郎さんとは中学から一緒。外務大臣就任前は、他の仲間も一緒にたまに食事をしてた。とっても気さくな人柄で普段は優しいが、凄い有言実行型の素晴らしい人間。大変な職務、応援してます!(写真は以前の同窓会の屋台で) という訳で久しぶりの休暇は終わり、週末からリハーサルや本番、エンター収録が続きます。 それでは皆さん、コンサートとエンター・ザ・ミュージックでお会いしましょう! 藤岡 幸夫 |
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2018/11/9 11月10日(土曜)のエンター・ザ・ミュージックは世界的人気作曲家の冨田勲 第5弾! 先日僕が指揮した冨田勲の世界のリハーサル~本番の模様をお届けいたします。初共演だったオーケストラ・トリプティーク&冨田メモリアル合唱団の素晴らしいパフォーマンスをお届け! 冨田勲 第3弾!の時の冨田先生との映像も流れます! 満席のお客様でおお盛り上がり、 最後アンコールではお客さん達も熱唱するという凄いコンサートでした。 月曜日に来年1月に共演する 「がん患者さんが歌う第九」の合唱初練習がありました。まだまだだけど皆さん頑張ってます。どこまで進化するか楽しみにしております!本番1月29日(日本フィル) 第一ホテルのバーで相棒のテレビ東京 繁田美貴(はんだ みき)アナウンサーとエンターザミュージックのトーク収録。 お馴染み新井鴎子さんをゲストにシベリウス交響曲1番。この交響曲を取り上げるは2度目。大好きな曲は何度でも取り上げます(笑) 今回は6月の関西フィル定期のパフォーマンス。 その他にアマチュアオーケストラ第3弾!と年末スペシャルのトークを収録。 オペラシティで東京フィルのコンサートへ行ってきました。 チェロの北村陽くんとは小3から沢山のコンサートやテレビで共演してきたけど、客席で聴くのは初めて。神様が彼に与えた特別な才能を改めて感じる演奏だった。 先日関西フィル定期のあと、山崎伸子先生から厳しい指導を受けて新たな気持ちで挑んだロココだったそうで、まだ中学2年の彼がこれからどのように音楽家として人間として成長するかとっても楽しみです。 指揮は小林研一郎先生。とても77歳とは思えない若々しい素晴らしい指揮を久しぶりを拝聴しながら、僕が高校1年の時にコバケン先生に弟子入りしたあの頃にタイムスリップしたよう…東京フィルもとってもゴージャスなサウンドで素敵な時間を過ごせました。皆様に感謝! 写真はよく関西フィルに客演コンマスでも来てくださる東京フィル・コンマスの近藤薫さんと。 久しぶりの休日は思いたって、大好きな飛騨高山へ。毎年必ず訪れる美しい街で、郡上八幡から高山へ向かうせせらぎ街道は最高。 息をのむ美しさ! 高山で必ず訪れる最高の飛騨牛を堪能できる《琢磨》。当サイトのお気に入りでも紹介してます。 いつも最高の料理を楽しませてくれるスタッフの皆さんとの再会が嬉しかった!向かって左は大将の田原邦治さん貴美子さん夫妻、右が内藤さんと美咲さん。田原さん夫妻は関西フィルの演奏を何度も大阪まで聴きにきてくれてる仲。 琢磨で美味しい料理を満喫した後にホテルに戻ったら、フェイスブックで僕が飛騨高山にいると知って会いたいとメッセージ下さった方が…飛騨市文化交流センター理事長の下出剛央さん。 エンターザミュージックの大ファンと伺い、急遽ホテルで初対面する事に。 最近は小泉和裕さん&名古屋フィルを招聘するなど、とっても熱心な方で、関西フィルを是非とも招聘したいと約束して下さり、思いがけず凄く嬉しい出会いができました。 関西フィルと飛騨高山へ行けるのを楽しみにしております! 先日の都内のお洒落な村のカフェでの楽しい飲み会。 向かって左から東京都響首席2ndヴァイオリンの遠藤香奈子さん、来年から山形響の首席チェロの矢口里菜子さん、N響次席ヴィオラの中村洋乃理さん、遠藤さんの旦那で僕の元マネージャーの浅岡浩輔くん、東京シティフィル・コンマスの戸澤哲夫さん! 最高でした!(^-^) 今週は久しぶりの休暇を満喫しております。 それでは皆さんエンター・ザ・ミュージックとコンサートでお会いしましょう!! 藤岡 幸夫
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2018/11/6 「デビュー記念日で想う事」 1993年11月6日に英国マンチェスターでBBCフィルの定期演奏会で正式プロデビューした。 この日はチャイコフスキーの命日でオールチャイコフスキー。交響詩「地方長官」、管弦楽組曲第2番、交響曲6番「悲愴」というプログラム。会場はエルガーの交響曲1番が初演されて大成功を収めた伝統あるフリートレードホールでヨーロッパ各地にFM生放送される大きなコンサートだった。 このコンサートが凄く上手くいって、BBCフィルが新たに副指揮者というポジションをつくってくれて就任すると同時にロンドンの大手のマネジメントIMGに所属して僕のキャリアが始まった。 あれから25年経つが順風満帆どころでは全くなくて、デビューしたての頃は良かったが、後は指揮者という仕事の難しさと闘い続けてきてると思う。 それでも今でもなんとか崖っぷちを歩きながら棒振りをやってるが、近年になり何故神様は僕を指揮者にしてくれたのだろう?とよく考えるようになった。 僕の天命は(指揮者によって天命は全く違う)、1人でも多くのクラシックファンやお客様を増やすこと、新しい音楽をどんどん紹介すると同時に新しい企画を実現して行くこと。 日本ではまだポピュラーとはいえない英国音楽を積極的に紹介してゆく事だと思ってる。 クラシック音楽は素晴らしい芸術で永遠に不滅なのは間違いないと確信しているが、その一方でクラシックファンは減り続けてオーケストラも減って行くのではないかと僕は強い危機感を持っている。 僕は新しいクラシックファンを増やすためなら何でもする。自らSNSなどで出来る限り演奏会の宣伝をするし、時にはポップスのコンサートも指揮する(ポップスがきっかけでクラシックを聴きに来てくださるようになるお客様が必ずいる)。 新しいオーケストラ作品だって必要だ。デビュー以来、英国名門CDレーヴェル・シャンドスにBBCフィルと吉松隆さんの作品集を7枚リリースしたのをはじめとして、 多くの邦人作品の初演、再演、CD録音をしてきた。 近年では菅野祐悟さんの交響曲1番を関西フィル定期で初演して、補助席・立ち見まででて完売で盛り上がり来年2019年4月29日の関西フィル定期では交響曲2番を初演する。 関西フィルと関西音楽界に心血を注ぐことも天命だと思ってる。 来年で20年目のシーズンとなる関西フィルとは年間30~40公演を共演する濃厚な関係で、シベリウスや英国音楽を積極的に取り上げると同時に、新しい作品の紹介や裾野を拡げる演奏会にも力を入れて活動してきてる。 2014年10月に関西フィルとスタートしたBSテレ東の音楽番組《エンター・ザ・ミュージック》(毎週土曜23時半~)は東京の放送局が東京以外のオーケストラを初めてレギュラーで起用した音楽番組として話題となり、放送200回を越え現在放送5年目。名曲を取り上げる一方で、多くの作曲家達が登場して新しい作品を紹介してきたし、若い演奏家も積極的に紹介してきた。 関係者の皆様からは頑張って長寿番組にするように激励を頂いていて素直に嬉しい。 また来年の4月からは東京シティフィルの首席客演指揮者に就任する(関西フィルと兼任)のをとても楽しみにしてる。こちらでも新しいことにどんどん挑戦していきたい。 僕の師匠の渡邉暁雄先生の功績は 偉大だった。 日本フィルを創設して、テレビなどを通じて多くのクラシックファンを増やし、また素晴らしい日本人作曲家達に新作を委嘱して多くの新しい作品を発表し続けた。 その一方で日本フィルと世界で初のシベリウス交響曲全集を録音したり、日本フィルに当時では夢のような世界的スーパースターの指揮者を招き続けて音楽界を盛り上げた。 僕は暁雄先生の最初で最後の内弟子(毎日先生のお宅で勉強の他に運転手や鞄持ち他をする)として可愛がって頂いたが、僕のやってる事なんて暁雄先生の足下にも遠く及ばない。ただ暁雄先生が僕に残して下さった言葉 「サッチーノ(僕のこと)はさ、デビューしたら新しい事をやりそうで楽しみなんだ。他人と同じ事をしてたらクラシック界は廃れるよ…」 この暁雄先生の言葉を大切に、 そしてこの25年間多くの方々に支えて頂いてやってこれたが、これからも音楽をできることへの感謝の気持ちをいつも忘れずに、これからも指揮者として更に精進してまいります。 長い長い、長過ぎる文章読んでくださりありがとうございました。 これからもどうぞよろしくお願いいたします! 藤岡幸夫 |
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