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2017年9月分

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2017/9/30

10月2日(月曜)のエンターザミュージックのゲストはアイザック・スターン国際コンクール優勝の木嶋真優さん!悪魔の宿ったショスタコーヴィッチのヴァイオリン協奏曲の強烈な演奏と楽しいトークをお届けいたします。どうぞお楽しみに!






   「僕のルーツ…岡山県 津山市」の話


岡山県 津山市に行ってきた。

津山駅の前にある銅像の箕作阮甫(みつくりげんぽ)さんがいなかったら僕は生まれてこなかった。

箕作阮甫の孫の菊池大麓(きくちだいろく)の息子の菊池正士が僕の祖父(僕の母の父親)。

箕作阮甫↓
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E7%AE%95%E4%BD%9C%E9%98%AE%E7%94%AB

それだけではない。この箕作阮甫さんのおかげで指揮者になれたとも言える。

僕は小学4年の時から指揮者になりたいと決めていた。両親の条件は音楽の勉強をしっかりする一方で普通大学を卒業してから音楽大学に行く事だった。

僕が普通大学3年の頃、たまたま両親が箕作阮甫さんの血族のパーティーに出席してそこで初めて渡邉暁雄先生(奥様がやはり末裔)にお会いした。

両親は暁雄先生に僕の話をして、是非ともテストをしてはっきりダメだと言って諦めさせて欲しいと頼んだそうだ。先生は快諾して僕はテストを受ける事になった。

後日初めて暁雄先生にお会いすると、すぐ聴音のテストをされた後チェロを弾いて、最後にピアノを弾いていた時は(ブラームスのラプソディーだった)これを弾き終わったらオレの夢は終わりだ…!と僕は半ばヤケクソだった。

ところが暁雄先生は(僕に会う前は諦めさせるつもりだったらしい)、「絶対いい指揮者になれる。明後日からうちにいらっしゃい 」と言ってくださり、弟子入りまでする事になったのだ。僕は天にも昇った気分だった。そしてそれからは一心不乱に音楽の勉強した。

暁雄先生がいなかったら僕は指揮者になれなかったし、これは箕作阮甫さんが作ってくださったご縁だと今も感謝している。

暁雄先生の内弟子になってからは、先生の鞄持ちや運転手もしていたが、津山にも何度も先生のお供で行った。暁雄先生は津山の街を愛しておられて、もの凄い熱意で津山国際総合音楽祭を実現させた(今でも3年毎に続いている)。

3年前この津山国際総合音楽祭に関西フィルとマーラーの交響曲6番で初出演した時は本当に嬉しかった。

今回は津山交響楽団と津山第九合唱団との第九で音楽祭に出演する。
この第九は音楽祭ができる前から35年間も続いていてアマチュアとしては大した歴史だ。そしてこの第九も暁雄先生が
力を入れて始めたのだ。
今回僕も津山の地元の方との初共演をとっも嬉しく思っている。

昨日、一昨日は合唱団と交響楽団との初リハーサルで、まだまだだったけど、どこまで進化するのか今から本番がとても楽しみ。

昨日の昼間、ゆっくり時間をかけて金木犀の香りがいっぱいする素敵な津山の街を散歩しながら、改めて御先祖様への感謝の気持ちが込み上げてきたのであります。

長文読んで下さりありがとうございました。


素敵な古い街並み








PS
因みに作曲家 箕作秋吉さん(小交響曲はパリ、ベルリン他で初演されていて、ワインガルトナー賞も受賞している。)は僕の親戚にあたり是非とも近い将来取り上げたい。それに最近知ったのだけど、僕と同じ文京区立誠之小学校の卒業生でとても嬉しい。

箕作秋吉↓
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E7%AE%95%E4%BD%9C%E7%A7%8B%E5%90%89


それでは皆さん、コンサートとエンターザミュージックでお会いしましょう!


  藤岡 幸夫


2017/9/26


エンター・ザ・ミュージックご覧下さった皆様ありがとうございました。社会人吹奏楽、社会人になっても楽器をやめられない人達の集団でとっても楽しかった。東芝府中の皆さんありがとうございました!

来週からエンター・ザ・ミュージック放送4年目突入です。皆様に深謝!

来週のゲストはアイザック・スターン国際コンクール優勝の木嶋真優さん。強烈なショスタコーヴィッチをどうぞお楽しみに!



24日は大阪府立夕陽丘高校音楽科の定期演奏会の後半を指揮してきた。楽しかった!
毎年凄い人気の演奏会でチケット申し込み抽選倍率3倍でNHKホール満杯のお客様。素晴らしいですね。

僕は二部のオーケストラと合唱を指揮したのだけど、リハーサルから本番までの3日間でオーケストラは素晴らしく進化して生命力溢れた演奏になったし(若い人達の吸収力って素晴らしい!)、カルミナブラーナの抜粋で共演した合唱団のレヴェルの高さに驚愕!

演奏会の一部は客席で聴いたけど皆さんクオリティが高くとっても楽しめた。

そして合唱団があまりに素晴らしかったので演奏会翌日合唱団と関西フィルの来年の共演を早速決めて、しかも世界的人気作曲家の大島ミチルさんが合唱付きオーケストラ作品を書き下ろして下さる事に!今からとっても楽しみです!









とっても熱心な恩知理加校長と。以前は夕陽丘で合唱の指導もされていたそうです。




コンサートマスターの佐々木基樹くん。3日間で進化してるのがはっきり分かって嬉しかった。


皆さんありがとうございました!


  藤岡 幸夫

2017/9/24

<管理人より>

次回9/25(月)の「エンター・ザ・ミュージック」
BSジャパン(7ch)毎週月曜23時~23時半

「吹奏楽」第15弾






2017/9/22


ショスタコーヴィッチ交響曲5番の話…その2

(エンターザミュージックの回はこちら!ttps://youtu.be/wG6YrBNtYEE?si=Z-jGq8JGCgTcLcF4

ショスタコーヴィッチ交響曲5番の話は以前に書いたが、先日日本フィルと久しぶりに取り上げた際に、最近出版されたという新校訂版の存在を知り、その内容に驚愕した。


一番驚いたのはよく問題になる4楽章最後のメトロノームの速さの単位が本来4分音符だったのが8分音符に変えられていることだ!

これは絶対にあり得ない。まず8分音符単位で188の速さを指定する訳がない。(ここの音楽を8分音符単位で感じる事はあり得ないから)


本来の指定


改訂版では倍遅い8分音符単位に。(遺族による改訂?という版)


このフィナーレの問題は、初演したムラヴィンスキーがメトロノームよりずっと遅いテンポで初演して以後それがロシアの伝統になっている事にある。


ショスタコーヴィッチがこの遅いテンポに文句を言ったという記録は無いが、バーンスタインの遥かに速いスコアのテンポに近い演奏に感激して(勿論感激したのは演奏全体の事で最後のテンポの事をどう思ったか分からない)バーンスタインを抱き締めた記録が残ってる。


僕はこう考えてる。
ショスタコーヴィッチは作曲当時最初のスコア印刷通りの速いテンポを想定していた。(音楽の構造上も4楽章の中間部からリタルダンドを挟みながら次第にテンポが速くなるのが自然に感じる)


これはまるでスターリンを茶化すような恐ろしい考えで、おまけに以前も書いたが金管と打楽器の勝利のようなファンファーレがffなのに対して、弦楽器と木管楽器の8分音符の連続はfffで勝利のファンファーレを掻き消すという凄いアイデアだ。


またよく指摘されるのがEsクラリネットだけ4分音符なのはテンポが速いと演奏不能になるためで遅いテンポなら8分音符でよかったはず。


ショルティやスラトキンの本来のスコア通りの速いテンポの録音が残ってるが、勝利的なイメージは全くなく異様でぞっとする…


因みにバーンスタイン初録音版はテンポは速い方だが、金管にルバートがかかり、8分音符はそれにつけてアンサンブルしてしまっていて8分音符が伴奏の様に聞こえてしまい勝利を掻き消してるイメージがない。ここはインテンポで演奏しないと8分音符が勝利を否定しているように響かない。


ショスタコーヴィッチの前で何度も指揮したロシアの巨匠ムーシンに英国留学時代に僕は何度か教えて頂いたが、ショスタコーヴィッチはテンポに関して指揮者に文句を言う事は殆ど無かったそうだ。


指揮者が信念を持ってメトロノームと違うテンポで演奏するのは当たり前の事で、多くの作曲家はその結果がよければその演奏を認める。


ムラヴィンスキーの初演の時もショスタコーヴィッチの当初の考えとは違うテンポだったが、その演奏が良かったから(当時のソ連で演奏するのに相応しいスタイルだったから)そのままにしたのだと思う。
本当に印刷ミスなら、とっくにショスタコーヴィッチ自身が改訂していたと思う。

ただここで大切なのはテンポよりも、前述したように8分音符が勝利を掻き消してるような異様な響きとして聴き手に伝わるかどうかだと僕は思ってる。


そして、ムラヴィンスキーが4分音符=188より倍近く遅いテンポで指揮したのがロシアの伝統になったとしても、何の根拠もなく表記としてあり得ない八分音符単位に変えてスコアに印刷するのはおかしい。


改訂者は安易にメトロノーム指定を変えるべきではない(他の作曲家の作品の新校訂版でも時々感じる問題)。

これから将来の若い指揮者がこの作品を勉強するときに、最初は4分音符で表記されていた事を知る必要があると思う。


因みにこの改訂版の校訂者によると、1939年の最初の版では4分音符=188だったのが、1947年の版ではムラヴィンスキーが指揮したテンポの8分音符=184 とされ1956年版でも同じ表記だったが、1961年のショスタコーヴィッチ全集版で再び4分音符=188 に戻されたとある(当然だと僕は思う)。1980年版も4分音符のまま。


因みにショスタコーヴィッチが亡くなったのは1975年だから全集版は充分信用できる。
またショスタコーヴィッチがメトロノームに関して発言した記述(記録)は無く、改訂者によるとムラヴィンスキー、ロストロポーヴィッチ、マキシム・ショスタコーヴィッチ他の指揮者が8分音符=184~188のテンポで録音した事を根拠にしてる…いやはや…。

この版でもう1つ気になるのが4楽章練習番号111の3小節前の低音パートの2つ目の2分音符BがHに変えられている事。以前も書いたが元レニングラードフィルの団員さんはBで弾いていたと教えてくれた箇所。


Hにする指揮者もいるがすっきりし過ぎる。
根拠も定かでない。
(写真は旧版)

有名な4楽章練習番号107の4小節目の3拍目のファーストヴァイオリンとヴィオラのAは印刷ミスで新版ではBになってる



(写真は旧版)。理論的にもBが正しい。



こちらは2楽章練習番号61の6小節目の1拍目をAsにする指揮者がいるようだが(後に出てくる木管楽器が同じ旋律でAs)、ここはG。後にでてくる木管楽器はAsで違うからドキッとする。新版もGのまま(写真は旧版)。


以上今回は専門的な話をしたが、勿論もっと大切な事がたくさんある訳で、いい演奏かどうかを判断する上ではここで話した事など関係ない。お客様が良い曲と感動してもらえるかどうかが大切だ。


※補足(2022/7/13追加)

フィナーレの最後の部分には色々な諸説がある。その内の一つに最後の「ラ」の八分音符の連続は恋人の頭文字を叫んでいるという説がある。

ショスタコーヴィッチにエレーナ・コンスタンチノフスカヤという恋人がいたのは事実で愛称はリーリャだった(だから前述の説が生まれた)。また、リーリャがショスタコーヴィッチと別れて結婚したのR・カルメンという男性で、それに引っかけて終結部の金管のADEFisの音階がカルメンのハバネラのモチーフになっているから、という突拍子もない説。(1楽章の後半のホルンとフルートの掛け合いもカルメンに類似しているが、これはあくまでも呈示部の楽想が形を変えたのが偶然似ただけだと僕は思っているが、もしかしたらここだけは昔の恋人を懐かしんでるのかも?)。

だがこの説には信憑性はないと思われる。
何故なら…

ショスタコーヴィッチには妻がいたのでリーリャとは不倫関係だった。二人は恋に落ち、ショスタコーヴィッチが書いたラブレターが多く残されている。

また、ショスタコーヴィッチは離婚してリーリャと結婚しようと考えた時期があったのも事実。
だが、何度も離婚するチャンスがあったのに最終的にショスタコーヴィッチは妻を選び子供も生まれ家庭を大切にした。

ショスタコーヴィッチは別れた後しばらくたってリーリャと会うが、この時ショスタコーヴィッチは自分がボロクソに批評された記事のファイルを持参して彼女に見せて「やっぱり僕と結婚しなくて良かっただろう?」と告げたという。

以上の出来事は5番が作曲される1年前の出来事で、ショスタコーヴィッチが自ら別れて決着をつけた女性の頭文字を、5番の最後で未練がましく252回も連呼するとは到底思えない。

また、ショスタコーヴィッチはあるインタビューで「終結部の「ラ」の音は私だ」と言ったそうで(古いロシア語には「A(ラ)」には「私」という意味があったそうだ)、それならば最後の勝利をかき消しているのはショスタコーヴィッチ自身となり、非常に興味深い。



また最後の部分のメトロノームについては、

ムラヴィンスキーが初演時に使っていた自筆譜を清書したスコアには「四分音符=88」とあったという説があるが、この説はかなり信憑性は高い。しかしその一方でショスタコーヴィッチが生きている間に出された全集の「四分音符=188」を訂正しようとされなかったのも事実。

またムラヴィンスキーは初演時入念に準備をしてショスタコーヴィッチに色々アドバイスを求めたが、ショスタコーヴィッチは全く答えずに何も聞き出せなかったという有名な話がある。

4番までの初演時とはうってかわって、それまでの失敗からか、5番の初演時はショスタコーヴィッチは堅く口を閉ざしていたのだ。

ショスタコーヴィッチの前で何度も指揮したムーシン教授からはは、ショスタコーヴィッチはテンポやメトロノームには無関心だったと教えられたが、結局この交響曲の最後で大切なのはテンポではないのだと思う。



長い文章を読んでくださりありがとうございました。
それでは皆さんコンサートとエンター・ザ・ミュージックでお会いしましょう!

ショスタコーヴィッチ「交響曲第5番」の話・・・その1


  藤岡 幸夫


2017/9/19


エンター・ザ・ミュージックご覧下さった皆様ありがとうございました。また是非とも藤原道山さんとの共演を楽しみにしております。来週は人気シリーズサックス奏者須川展也と吹奏楽部訪問!です。どうぞお楽しみに!


15日は古巣の日本フィルと大好きな杉並公会堂シリーズ。チケット完売で大盛り上がり。たくさんのお客様ありがとうございました。

前半は山下洋輔さんと久しぶりの共演でラプソディーインブルー。とても75歳とは思えないエキサイティングなパワー溢れるパフォーマンス。楽しかった!

後半はショスタコーヴィッチの交響曲5番。
日本フィルの魅力はなんといっても凄みのある豪快なサウンド。

ショスタコーヴィッチ5番は今まで何度も指揮してきた交響曲だけど今だに考えさせられる事が多い。

日本フィルは今回僕のやりたい事に素晴らしく応えてくださり、やっと自分自身のこの交響曲に対する答えを掴んだ手応え(次回また変わるかもしれませんが…)


終演後にご機嫌の山下洋輔さんと。お会いする度に若返っているような印象を受ける。凄いパワーに力の抜けた色気の見事なバランス。


エンターザミュージックの映画音楽シリーズでお馴染みの有村昆さんのお母様のシャンソン歌手の紫倉麻里子さんも来てくださいました!


僕の元マネージャーで弟分の浅岡浩輔くんと奥さんの東京都交響楽団の首席第2ヴァイオリン奏者の遠藤香奈子さんも来てくれて嬉しかった。


山下洋輔さん、日本フィルの皆さん、杉並公会堂のスタッフの皆様ありがとうございました!

日本フィルとは来月宇部公演で上原彩子さんとラフマニノフの2番とチャイコフスキーの5番を取り上げます。楽しみ!



17日の日曜の夜は11月に共演する江戸川フィルとの初練習。ここのトレーナーが僕が二十歳過ぎの頃から30年以上お世話になっている元日本フィルのヴィオラ奏者の山下進三さんで、僕はこの方には頭が上がらない。
普段は社会人オケは時間がないので中々出来ないけど山下さんから頼まれたら断れません(笑)喜んでスケジュールをなんとか調整できた。

江戸川フィルは江戸川区が補助金までだしている立派な社会人オケで団員さんの人数もしっかりいてびっくり。N響のオーボエ奏者の和久井仁さんは高校生の頃はこのオケで吹いていたそうでリハーサルにコーチを兼ねて遊びにきて下さり久しぶりの再会。素晴らしい文化ですね。

演奏はまだまだだけどポテンシャルはあるのでどこまで進化できるのか楽しみです。


元日フィルの山下進三さん。僕が25歳くらいの時にアマオケでよくトラに弾きに来てくれたり、デビューして日本フィルの指揮者時代も随分たくさんのアドヴァイスを下さった恩人。再会出来て嬉しい。


和久井仁さんとは和久井さんがまだN響に入団する前からのお付き合い。10年以上前によく学生オケの合宿に一緒に参加したりして懐かしい。今回のリハーサルでも江戸川フィルの皆さんに丁寧にコーチをしていた。素晴らしいですね。


さてさて今週は大阪府立夕陽ヶ丘高校の音楽科のオケと合唱を初めて指揮します。楽しみ!(24日NHKホール)
10月1日は関西フィルと毎年恒例の高島公演、19日は関西フィル定期です。
定期で取り上げる僕の最も愛するシベリウス交響曲5番の話はこちら


それでは皆さんコンサートとエンター・ザ・ミュージックでお会いしましょう!


  藤岡 幸夫


※9/15杉並公会堂公演のevent reportはこちら
2017/9/16

<管理人より>

次回9/18(月)の「エンター・ザ・ミュージック」
BSジャパン(7ch)毎週月曜23時~23時半

尺八演奏家・藤原道山の世界


2017/9/12

エンター・ザ・ミュージックご覧下さった皆様ありがとうございました。並河寿美さん素敵でしたね。来年の共演を楽しみにしております!
来週のゲストは尺八演奏家の藤原道山さん!どうぞお楽しみに!


10日は関西フィルと毎年恒例5年目になる東大阪公演。関西フィルと東大阪は2015年から「文化芸術のまち 推進協定」を結んでいる特別な関係。

毎年東大阪市民会館1500席があっという間に完売する大人気コンサートで、市民会館が老朽化で閉館され2019年に新ホールがオープンするまで、昨年から大阪市の国際交流センターで開催。

チケットは東大阪のコンビニでしか買えないのに大阪市のこのホールで昨年も今年も完売!東大阪パワー素晴らしいです!


只今ゆるきゃら全国人気ランキング3位の東大阪トライくんと!東大阪では2019年にラグビーワールドカップが開催されます。


野田義和 東大阪市長!5年前にある新年のパーティーで初めてお会いして意気投合。その年の5月にコンサートを開催して大成功。以来新コンサートホールも実現して下さり素晴らしい関係を築いております。野田市長の実行力とスピード凄い!!本当にありがとうございます!

10日は写真を撮りそこね、これは7月のサマーポップスに来て下さったときの写真。



2019年9月オープンの新コンサートホール。企画段階で僕も委員をさせて頂き、素晴らしいコンサートホールになりそう!


東大阪関係者の皆様、今年もありがとうございました!素敵な司会の都築由美さん、関西フィルの皆さんありがとうございました!

東大阪とどんな関係を築けるか楽しみにしております!


おまけ

前日のリハーサルで。関西フィルの女性達の服装はいつもカラフル。
関西フィルが誇る、昔はギャルだった華の昭和ヴァイオリン3人娘。向かって左から中野緑さん、西村千奈美さん、高本みわさん。

緑さん(服も緑)からは「華の平成ヴァイオリン3人熟女」にしてくださいと言われて…熟女なんてとんでもない…冷や汗(^o^;

コント〈信号3人娘〉?
………

関西フィルは明るい雰囲気がとっても素敵です。


さてさて15日は古巣の日本フィルと大好きな杉並公会堂シリーズです!

メインのショスタコーヴィッチ交響曲5番の話はこちら


それでは皆さんコンサートとエンター・ザ・ミュージックでお会いしましょう!


  藤岡 幸夫


※9/10 東大阪主催公演のevent reportはこちら


2017/9/10

<管理人より>

次回9/11(月)の「エンター・ザ・ミュージック」
BSジャパン(7ch)毎週月曜23時~23時半

並河寿美×プッチーニ・オペラの魅力


2017/9/8


5日は関西フィルと毎年恒例で15年目になる夢チャリティーコンサート。
障害のある方々を対象としたコンサートでお客様が優しさと温かさに包まれて毎年心がとっても柔らかくなる。



いずみホールのスタッフ及び関係者の皆様、それにホールいっぱいのお客様ありがとうございました。

また来年を楽しみにしております!



4日の夜は関西フィルのメインスポンサーでもあるダイキン工業主催の恒例の中之島国際美術館でのコンサートに行ってきた。

今回は「琵琶湖ホール4大テノール」で楽しかった~!琵琶湖ホール専属歌手の皆さんのレヴェルが高く考え抜かれていて、こういう肩肘張らないクラシックコンサートは本当に大切ですね。



毎回コンサート前にはダイキン工業井上礼之会長をはじめ関西財界の色々方々にご挨拶できてとても大切な機会でもあります。



昨日は東京に戻ってオフ。僕はLPを聴くのが大好き。CDよりずっと音が良いし、音楽のジャンルに関係なくLPを聴く時間は自分の仕事を忘れて純粋に音楽を楽しめる。

昨日は友人に教えてもらったやり方で中性洗剤でLPを水洗い。中学生時代に愛聴した40年前のLPが新品同様の音に豹変!して感激。


中性洗剤でレコードクリーナーを使って水洗いをしつこくする。LP専用の乾かすスタンドはヨドバシカメラで売ってました。


こちらはLPを水洗いするときにレーヴェルを濡れないようにするキャップ。洗いやすく便利。

普段食器洗いをしない僕を見るかみさんの視線が冷たい気もするが…洗ったLPを乾かしてる時に、どんな音になってるか楽しみで凄く癖になりそうです…!



さてさて10日は関西フィルと毎年恒例の東大阪公演。毎年大盛況で盛り上がるので楽しみ。

15日は古巣の日本フィルと大好きな杉並公会堂シリーズ。

メインで取り上げるショスタコーヴィッチ交響曲5番の話はこちら


それでは皆さんコンサートとエンター・ザ・ミュージックでお会いしましょう!


  藤岡 幸夫


2017/9/4


9月4日(月曜)のエンター・ザ・ミュージックは東京シティフィルハーモニック初登場!で僕の愛するエルガーの交響曲1番。15年以上のお付き合いになるシティフィルコンサートマスターの戸澤哲夫さんをゲストに素晴らしい演奏と楽しいトークをお届けいたします!





「エルガー交響曲第1番」の話 2017/7/20付From Sachio



3日は関西フィルと毎年恒例20年目(僕は18年目)になる滋賀シリーズで野洲公演。ホールいっぱいのお客様ありがとうございました!

前半の松永貴志さんのラプソディーインブルー素晴らしかった!20周年記念で関西フィルアレンジャー川上肇さんが作曲した「琵琶湖周航の歌幻想曲」も傑作!

後半のベートーヴェンの「運命」も我々らしさを出せた手応え。

20年続けてこれたのも、野洲市及びホールスタッフ、滋賀銀行のしがぎん経済文化センターの皆さんの熱意と毎年たくさんのお客様のおかげです。野洲の山仲善彰市長は今年もチケットを買って来てくださいました。ありがたい事です。
皆様に心から感謝です。

そして松永貴志さん、素敵な司会の都築由美さん、関西フィルの皆さんありがとうございました!

滋賀シリーズの次回は10月1日の高島公演です。
どうぞお楽しみに!


開演前のホール前でのブラスアンサンブルも毎年大人気。


毎年出店まででます。


松永貴志さんとは一年ぶりの再会でなんと18.5キロの減量でびっくり!音はさらにスケールアップ!楽しかった。ありがとうございました。


それでは皆さんエンターザミュージックとコンサートでお会いしましょう!


おまけ

義理妹夫婦と熱海に行ってきたけど雨…
朝方に遠くに見える不気味な初島を眺めながらラフマニノフの「死の島」を思い出す…素晴らしい傑作でデビュー当時ヨーロッパではしょっちゅう振ってたが日本では10年以上前に関西フィル定期でやったきり…そういえばラフマニノフのシンフォニックダンスはBBCフィルとロンドン・プロムスでデビューした時のメインで思い出深いけど、これまた関西フィルと10年以上前にやったきり…
どちらも振りたくなった…


  藤岡 幸夫


※9/3野洲公演event reportはこちら
2017/9/3

<管理人より>

次回9/4(月)の「エンター・ザ・ミュージック」
BSジャパン(7ch)毎週月曜23時~23時半

戸澤哲夫(東京シティ・フィル コンサートマスター)×エルガー「交響曲第1番」





2017/9/1


   「ドヴォルザークのチェロ協奏曲」の話


ドヴォルザークのチェロ協奏曲は協奏曲の中でも最高傑作のひとつとして知られる。それは協奏曲というより管弦楽曲のようでもありスケール大きくその一方でロマン溢れどの旋律も素晴らしく(勿論考え抜かれた素晴らしい和声進行!)、オーケストレーションは立体的で色彩豊かで本当に素晴らしい。
僕も毎回指揮するのがとっても楽しみな作品でもある。


1楽章では提示部で静かに歌われる美しい第2主題が、再現部はなんとこの静かだった第2主題がオーケストラでフォルテで雄大に歌われて始まるという素晴らしいアイデア!指揮する度にこの再現部の始まりでは鳥肌が立つ。


この協奏曲の作曲時ドヴォルザークはアメリカにいたが故郷のチェコの初恋の女性で病気ですでに余命わずかだったヨゼファから「もうあなたにお会いする事は出来ないでしょう。あなたの歌曲〈一人にして〉を聴きながら天国へいきます」と手紙を受け取り、ドヴォルザークはその旋律を2楽章と3楽章に忍ばせている。
(邦題は〈わたしにかまわないで〉とも呼ばれる。op82‐1)。


3楽章はエキサイティングだが、その静かな終結部は真っ赤に染まった夕暮れの空に包まれるようでその美しさには息をのむ…消えゆくピッツィカートの後に力強い最後のクライマックスが訪れるが、その最後の主役金管のトロンボーンパートに今や主流になりつつある楽譜シュプラフォン新版にはタイがついてる事を知って飛び上がった!


僕がデビューした頃から最近まで主流だった。シュプラフォン旧版。


自筆譜をもとに校訂された新版。重要なトロンボーンパートにタイが!


最近色々な作品で自筆譜を検証して校訂された新版が多いようだが、演奏を重ねてその経験から作曲家が自筆譜を変更して出版する場合も多く(例えばマーラーやブルックナーは出版してからも変更して新しい版をだしている)、自筆譜に頼り過ぎるのはとても危険で、この例も僕には納得出来ない(タイが無い方が効果的と僕には思われる)。

古い版を知らない若い人達はなんの抵抗もなくこのタイを受け入れるのだろうけど…精査が必要だと思う。

因みにチェコの名指揮者エリシュカはこのタイは誤り!という意見だそうだ。


ベーレンライター版にもタイは無い。


ただ同じドヴォルザークでも出版までの成り行きから逆の例もある。

以前書いた「新世界の真実の音!?」の話 2015/1/8付From Sachio


それでは皆さんコンサートとエンター・ザ・ミュージックでお会いしましょう!


  藤岡 幸夫



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