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2011年10月分


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2011/10/28 No.2


久しぶりの旅行。 いいリフレッシュになりました。 自然は美しい…!



ホテル前の美ヶ原をしばらく散歩。気持ち良かった〜!


王ケ頭ホテルです。



再びビーナスラインで蓼科へ。極上の蕎麦を食べて来ました。


夕方帰ってきた。東京の空も綺麗でした。


明日からスイッチ入れます。


   藤岡 幸夫


2011/10/28 No.1


昨夜は雲もなく月もでてなかったので、久しぶりに満天の星空を満喫しました。今朝は日の出の美しさに感動です…!



雲海からの日の出の瞬間。


富士山のシルエットが浮かび上がってきた。


日の出です!


北アルプスです。


こちらは中央アルプス。


これは部屋の窓からの風景で、富士山のシルエットが美しかった…!


   藤岡 幸夫


2011/10/27


今日は北アルプスの上高地(自然保護のため一般車両乗り入れ禁止地区)を満喫したあと安曇野からビーナスラインを再び使って王ケ頭(おうがとう)ホテルへ。美しい大自然に極上の蕎麦に美味しい食事。

最高のリフレッシュをしてます。




上高地。真っ青の空に澄んだ空気。ゆっくり神秘的とも感じる美しい大自然を堪能してきました。



安曇野は山に囲まれてドライブしてて最高に気持ちいい。遠くに北アルプスが見える。



安曇野は朝の連続ドラマ「おひさま」の舞台でもありました。



天空を駆け抜ける奇跡のロードといわれるビーナスライン。山々のあまりの美しさに思わず息を呑んだ…。



今日はビーナスラインの頂上にある王ケ頭ホテルに一泊。360度雲海に浮かぶ山々に囲まれた素晴らしいホテル。チェックインしたときは日没後でこの携帯では光りがギリギリ。明日は雲海に広がる日の出を撮ります。


これから美味しい夕食を済ませて星空ツアーに出かけます。


   藤岡 幸夫


2011/10/26


今日からかみさんと二泊で久しぶりに旅行。
八ヶ岳とアルプスを堪能してます。今日は安曇野に一泊。明日どこへ行くか検討中。
(ちなみにブログでアップしてる写真はいつも携帯で撮ったもので画像がいまいちでごめんなさい。)



八ヶ岳が素晴らしかった。



70キロにわたるビーナスラインは絶景でその存在が奇跡といわれる。途中アルプスの向こうに富士山が見えた。




紅葉が美しかったです。


   藤岡 幸夫


2011/10/25   「Sachioの独り言」


今日の空は美しかった…。





   藤岡 幸夫


2011/10/23


昨日は関西フィルのスポンサーをしてくださってる関係の友人の富永さんの成城のお宅に、共通の友人の同級生2人が加わって素敵なお庭でバーベキュー。 すごく楽しかった。


ぼくの小学校時代のクラスメートで仲良しだった2人が、富永さんと中学、高校、大学での同級生という偶然の縁でたまにこの昭和37年生まれの4人で集まる。


4人とも全く違う世界にいるから話が面白い。政治、文化、経済など高尚な話?に花が咲く。みんなクラシック通なのも嬉しい。
富永さんの奥様の料理もとても美味しく、久しぶりに仕事を忘れた素晴らしい土曜日でした。



左がエリート銀行マンの富永さん、その隣が生物学先端の権威の朽津君、右が財務省のエリートの可部君。この3人は東大の同期、可部と朽津と僕は文京区立誠之小学校のクラスメート。甲子園に行ったのが2人、少年院に入ったのも2人いるというすごいクラスだった。


PS 以前も書いたが、成城は僕の高3の時に付き合ってた彼女が住んでたし、その頃しょっちゅう学校をさぼって成城学園でやってた小沢征爾さんと新日本フィルのリハーサルを見学しに行ってたので、すごく懐かしい街。いいリフレッシュになった。


   藤岡 幸夫


2011/10/21


昨日は朝一番で日光へ。奥日光は紅葉が美しく秋を満喫してきた。秋の香りはなんともロマンチックですね。高速道路も便利になったもので夕方早めに戻ってきた。


ところで今年は東京の我が家で可愛がってる金木犀を一度も楽しめず(ずっと東京にいなかったので)秋になってしまったのが残念。去年ファンの方に教えていただいた二度咲きをしてくれないかと、毎日その気配を探してる。


今日ははじめて腸のカメラの検査。朝から昼過ぎまで何も食べず空腹と戦ってます…。オフの間に健康管理をするのも大切な仕事。


二週間の完璧オフかと思ってたら10日間だったのでちょっとガックリだけど、オフでしっかりリフレッシュするつもり。


来週はかみさんと4年ぶり?くらいに旅行。日本アルプスを堪能してきます。

それではまた。


   藤岡 幸夫


 


2011/10/19


今週は来年の大河ドラマ「平清盛」の劇中の音楽録音。作曲は吉松隆さんでオケは東京フィル。


劇中での音楽としては大河ドラマ始まって以来の大編成のオーケストレーションで、東京フィルも素晴らしい演奏で吉松さんもご機嫌。始まる前はどうなるかちょっと心配だったけど、楽しいセッションでした。
皆さんありがとうございました。


今日は東京で関西フィルの朝倉事務局長代行と応援してくださってる各企業の皆さんにご挨拶まわり。


明日からは今年に入って初めての2週間オフ!!
これまですごくスケジュールがキツかったので2、3日は楽譜は見ないつもりです。


それではまた!



PS 昨日は仕事の帰りに久しぶりにラジオの野球実況にかじりついて大興奮。やったぜライオンズ。最高!!



吉松さんと久しぶりにツーショット。吉松ワールド冴えまくってて素晴らしかったです。



今日は帰ったら夕焼けがすごく綺麗でぼーっと眺めてました。自然は美しい…。


   藤岡 幸夫


2011/10/16


今日は毎年恒例の関西フィルとの野洲のコンサート。今回が14回目(僕が指揮するのは12回目)で毎年たくさんのお客様でとっても素敵な雰囲気で楽しみにしてる。ここまで毎年盛り上げてくださるのは野洲文化ホールとしがぎん経済文化センターの熱心なスタッフの皆さんのおかげです。ありがとうございました!
また来年皆さんに会えるのを楽しみにしてます。


さてさて今日はこれから東京に戻って明日から東京フィルと来年の大河ドラマの劇中音楽のレコーディング。吉松ワールドに浸ります。それではまた。



毎年恒例の開演前のコンサート。こちらもいつも大盛況で屋台まででる。



団員さんが楽器ではなく歌で参加。関西フィルは明るいです。


   藤岡 幸夫


※10/16 野洲公演の event reportはこちら
2011/10/15

今日は鳥取県米子市で関西フィルと親子コンサート。前回が好評でお客様がいっぱいだったので、今回は会場をコンベンションセンターに移してのコンサート。

普通の親子コンサートとは違うのは「泣きだしても大丈夫」で0歳児からでもOK。たくさんのお客様ありがとうございました!
こちらもやってて楽しかったです。
熱心な地元スタッフの皆さん、このコンサートを支えてくださってる鳥取県の関係者の方々に深く感謝です。

皆さんありがとうございました!


明日は関西フィルと毎年恒例の滋賀県の野洲でのコンサート。「火の鳥」をメインに「仮面舞踏会」(ハチャトリアンはアルメニア人なのでロシア音楽ではありませんが)に「鐘」などのゴージャスなロシアンサウンドを楽しんでいただきます。終演後にはどなたでも参加できるティーパーティーを用意してます。

それでは皆さんコンサートでお会いしましょう!


   藤岡 幸夫


前回に引き続きコンサートをサポートしてくださった実行委員会の皆さん。また来年お会いできるのを楽しみにしてます。

クリックで拡大


とっても素敵な司会と歌を披露してくださったソプラノ歌手の四方典子さんと、開演前にロビーコンサートをしてくれた関西フィルのブラスチーム。


2011/10/13   「Sachioの独り言」


今最高に気に入ってる台詞

「あきらめて
    たまるか。」

ライオンズのキャッチフレーズです。いいね!


   藤岡 幸夫


2011/10/12


一昨日は奈良100年会館でコンサート。親子連れの方たちも多くたくさんのお客様ありがとうございました。3年前から関西フィルと奈良とは100年会館が中心となって小学校のワークショップなどで年間を通じた素敵なお付き合いをしてる。


100年会館のスタッフの皆さんもとても熱心で、今回のプログラムの内容も素晴らしかったと思う(スタッフの吉川さんの司会もすごく良かったです!)。
来年の4月の関西フィルの奈良定期に向かってまたいろいろな企画をやっていきたいです。


皆さん本当にありがとうございました!


さてさて今週末は去年に引き続き鳥取県の米子でコンサート。日曜は毎年恒例で僕が指揮するのは12回目になる滋賀県の野洲でコンサートです。


それでは皆さんコンサートでお会いしましょう!


PS 昨日と今日は来週すぐにレコーディングする吉松さんの大河ドラマの書き下ろしのスコアにどっぷり。久しぶりの吉松ワールドが新鮮です。



ホテルのご好意で貸してくださるピアノ。ぼくの大好きな空間で勉強がすごくはかどる。


   藤岡 幸夫


※10/10 奈良公演の event reportはこちら
2011/10/09


先日の関西フィル定期たくさんのお客様ありがとうございました。


一曲めの一柳先生のインタースペースはなんとも異次元的な素敵作品。また是非とも取り上げたいし、来年取り上げる舘野泉さんのための一柳先生のピアノ協奏曲も今からすごく楽しみ。

リストのピアノ協奏曲の中野翔太くんも素晴らしいパフォーマンスだった。凄いテクニックに加えてこれからもどんどん幅が広がっていくのが伝わってくる。近いうちに是非ともまた共演したい。


マーラーはすごく上手くいったところもあれば、リハーサルの方が良かったところや、(僕自身も含めて)いろいろな課題も見えてきた。マーラーは一筋縄ではいきませんね。
僕のやりたいことにいつも真摯に応えてくれる関西フィルに本当に感謝です。
ソプラノの半田美和子さんは見事でした。僕の大好きな最後のホ長調の数分間は最高に幸せでした。


皆さんありがとうございました!


さてさて明日は関西フィルとお馴染みの奈良100年会館でコンサート。メインでは初めてガーシュインのキャットフィッシュロウを取り上げる。
今日はマーラーからスイッチを切り替えてリハーサル。


それでは皆さんまたコンサートでお会いしましょう!



本番後にみんなで楽しく打ち上げ。中野翔太くんと半田美和子さん。



PS 昨日はいつも応援してくださってる森下仁丹提供のFM番組の収録。憧れの掛布さんとご一緒できて、収録後の打ち上げでも3時間近く笑いっぱなしですごく楽しかった。


掛布さんの素敵なお人柄に完璧にまいりました。とにかくこんなに笑った飲み会は久しぶりでした。


   藤岡 幸夫


※10/7 関西フィル定期演奏会の event reportはこちら
2011/10/07


今日は関西フィルとの定期です。

一柳先生のインタースペースはみんな(僕も含めて)曲がわかってきて面白い。宇宙にいるような無重力感がでてきた。


リストのピアノ協奏曲2番のソリストの中野翔太君はウィーンフィルとも共演した若手実力派の代表格で素晴らしいです。


後半のマーラーの4番もすごく楽しみ。ソプラノの半田美和子さんは絶品。昨日のリハーサルでもその美しさに思わず息を呑むほど…!


それでは皆さんお楽しみに!


   藤岡 幸夫




2011/10/05 (2020/5/7更新)


   「マーラー 交響曲第4番」の話…その2


10月7日に関西フィルの定期でマーラーの4番を取り上げる。
以前にちょっと書いたが、この美しい交響曲にはとんでもない裏があったりするが、そんなこと知らないで純粋にこの交響曲を楽しんでもらって全然かまわない。なんせついこの間まで日本では「大いなる喜びへの賛歌」という副題までつけられていたくらいで、何も知らなくても充分楽しめるはず…。
興味のあるかたはこの先も読んでみてください。


マーラーのこの4番は、無邪気と皮肉、パロディと真摯が表裏一体で一筋縄ではいかない。 また当初交響曲3番に使われるはずだったソプラノの独唱付きの4楽章が最初にありきの交響曲で、めずらしく1、2、3楽章はこの4楽章から派生していてその関連が深い。


マーラーの言葉を引用するとこの交響曲は…

「僕の第4には多くの笑いが溢れる…」

「この種の(冗談や上機嫌とは違う)ユーモアは上質の聴き手にすら理解されないのです…」


この時代にはまだ神聖な交響曲の中に皮肉やパロディが仕込まれるなど理解されてなかったので、ある意味衝撃的な交響曲なのです。


それではまず4楽章から説明しましょう。
ここで使われる歌詞はバイエルン民謡の「天国にはヴァイオリンがいっぱいぶら下がっている」(ゲーテはこれを「精神性の全くない愚かな詞」と評したという)をテクストとしたもので、マーラーによって「天上の暮らし」と名付けられている。


ソプラノによって美しく歌われるが、その詞の内容が実はとんでもない。


聖ヨハネが子羊(キリストのこと)を放つと、それを虐殺王の肉屋ヘロデが狙い、天使たちの仕事はその子羊(キリスト)を死に導くことだと歌う。お酒を飲むのにもお金はいらず、野菜も魚も食べ放題のなんでもありの天国で、思い切り地上を皮肉っている。


おまけにマーラーはソプラノに対して「まったくパロディ無しで子供らしく」と指定していて、つまり善悪の分別のつかない子供の無邪気さのもつ恐ろしさを表現したかったわけで、なんとも強烈な音楽だ。


その一方で後半で静かにホ長調(愛の調性)に転調して最後の一節の前奏から始まる、「最も優しく休息に満ちて」と指定される終わりまでの数分間は本当に息を呑むほど美しい…。

「喜び」という言葉が2度静かに繰り返されて終わるが、これはまさにマーラーの「天は永遠の青さのなかに…」という言葉のままの美しい静寂に包まれる…。

それまで皮肉とパロディの世界だったのが、この最後のホ長調の数分間で全てが救われると僕は感じる。


1楽章は古典的なソナタ形式に対するパロディだ。
冒頭は4楽章で使われる鈴で始まる。マーラー曰く「道化師の帽子についた鈴」だそうで、「交響曲のはじまりはじまり…」みたいなニュアンスだ。


古典的なソナタ形式かと思いきや、展開部で突然フルート4本が(夢のオカリナと呼ばれる)4楽章と関わりのある「天国の主題」を奏でながら乱入してきてかき回したあげく、トランペットもそのテーマをうけついでドンチャン騒ぎになる。それが収まった後の第一主題の後半の部分のメロディから始まる再現部のセンスは見事。


ソナタ形式をちゃかしてるようでもあるけど、その一方でゆったりとした主題の美しさは絶品で、とても純粋だ…(と僕は信じてる)。

2楽章はマーラー曰く「友人ハインの舞踏」ハインとは死神のことで、一音高く調弦された(甲高い響きになる)ヴァイオリンを使ったコンサートマスターのソロでグロテスクに表現される。天国のヴァイオリンを地上では死神が奏でて踊ってるよというパロディ。
その一方でテンポを落として演奏される主題はとてもロマンチックで美しい…。


3楽章はゆっくりとした美しい見事な変奏曲だ。
マーラーはこの楽章を「ウルスラの微笑み」と呼んだというが、ウルスラとは4楽章の歌詞に出てくる殉教した悲劇の王女のことで(歌詞では、「天国ではウルスラですら微笑む」と最後にでてくる)、マーラー自身がこの楽章を「子供時代に見た、悲しみにくれ涙を流しながら微笑んでくれた母親の顔が浮かぶ」と評したという。
その音楽は優しさに溢れ、時に(母親への)憧れを感じる…。


楽章の最後で音楽はホ長調に転調して壮大なクライマックスを迎えるが、それは前述した4楽章の最後のホ長調の先取りなのだ。

トランペットは高らかに(1楽章でも使われた)その「天国の主題」をホルンと共に歌い上げた後、ベートーヴェンの第5のフィナーレのテーマの断片を奏でて消えていく。つまり幻の勝利なのだ…。最後には「完全に死に絶えるように」という作曲者の指示がある…。そして4楽章の天国につながる。
ここをどこまで清く美しく表現できるか勝負所だ…。

ベートーヴェンの第5に象徴される「闘争から勝利へ」という構図を、この4番はパロディや皮肉で真っ向から否定して裏返しにした世にも美しい素晴らしい交響曲なのです。


長文になってしまったけど、冒頭にも書いたようにこんなこと知らないでも充分楽しんで頂ける演奏を目指します。


今回共演するソプラノの半田美和子さんは、国際的に活躍する素晴らしい歌手でとっても楽しみにしてます。
それでは皆さん7日にお会いしましょう!


PS1 尚、最近この3楽章のクライマックス(あるいはその後)でソプラノが登場する演出が多いらしいが、この交響曲の本質を考えたらあり得ない。
このクライマックスでソプラノが登場するとカッコ良すぎてそれこそ女王?のように見えてしまう。マーラーが当初はボーイソプラノに歌わせようとした4楽章のソプラノの役割とは対極のイメージだし、そもそも4楽章は別の世界。

怖い歌詞を歌うソプラノが息をのむほど美しい3楽章で現れるのはおかしい。

また3楽章のクライマックスからこの楽章最後までは、交響曲全体のクライマックスでもあり、マーラーの想いのこもった息を飲む美しい重要な箇所で、3楽章最後の作曲者が指示した「完全に死に絶えるまで…」まで、舞台上も客席も音楽だけに集中するべき。

ソプラノの登場は、音楽的に最も重要な場面の大きな妨げになるし、ソプラノのキャラクターに誤解を与える。
ソプラノには4楽章の演奏を始めてからそろりそろりと入場してもらうか、最初から4楽章冒頭まで目立たないようにいるのがよい(4楽章始まるまでオケ中の端の方で座って待つ場合もある)。

PS2 マーラーは明らかにウルスラと早くに失った自分の母親(いつも悲しくて泣いていたという)を重ね合わせてる。

4楽章の最後のホ長調の一節の歌詞は、「音楽も地上のそれとは比較にならぬ美しさ…」から始まり、「(悲しみにくれてたはずの)ウルスラ様ですら微笑んで」と続き、最後は「全てが喜びに、喜びに目覚めるのだ」と静かに美しく歌われる…。

これをも地上に対する皮肉とする人もいるようだが、僕はマーラーの純粋な天国への憧れだと信じてる…。だって皮肉とするにはあまりに美し過ぎる…!



〜演奏後記(2011/10/12)〜

久しぶりのマーラーの4番だったけど、この曲にはいろいろな皮肉やパロディが込められてはいるが、マーラーはこの4番を作曲してて実は幸せだったんだなあとつくづく感じる。

冒頭は鈴とフルートだけリタルダンドしないように指定してあるが多くの演奏はヴァイオリンの第1主題と共にリタルダンドしてしまう(僕も以前はそうしてた)。今回は楽譜通りで上手くいったと思う。違和感があるかもしれないが、マーラー自身の言葉とされる「道化師が口上を言ってる途中で音楽が入りこんでくる」イメージになる。


本文で書き忘れたが、4楽章でウルスラという言葉に2小節使ってたっぷり表現してるが、これはウルスラ=自分の母親に対する深い想いの証拠だと思う。
最後にマーラーはあえて喜びという言葉を2回繰り返して終わるが、いつも涙を流していた母親が天国では幸せでいてほしいという優しい気持ちが伝わってくる。これはマーラーがめったに見せない素直な優しさだなぁと改めて感じた。


   藤岡 幸夫


●マーラー交響曲第4番の話その1 2011/9/15 付 from sachioはこちら

●マーラー交響曲5番
藤岡さんが指揮したアイルランド国立響の2017定期のファイナル演奏会で満席の聴衆総立ち、ヨーロッパ各地でFM生放送された音源。
https://youtu.be/JbbrqPq_RSM

●マーラー交響曲2番「復活」の思い出の話 2008/10/14付from sachioはこちら

2011/10/03


昨日は愛知県合唱連盟設立50周年記念演奏会。
1部と2部をあわせて600人を越える合唱団。
本番はどのグループも素晴らしく頑張った。後半のカルミナは直前のリハーサルが台風でなくなったにも関わらず、よく僕のテンポについてきて一体感ある演奏になったし、前半の邦人作品集では、皆さんの美しい歌声と笑顔にすごく癒された。名古屋フィルの皆さんも生命力溢れメリハリの効いた素敵な演奏でした。
楽しかったけどこれだけの人数をまとめるのは大変。久しぶりに昨日は精根使い果たしました…。

関係者の皆さん本当にありがとうございました!


今朝からスイッチ切り替えてマーラーの4番のスコアにどっぷり。金曜日は関西フィルと定期です。


それでは皆さんコンサートでお会いしましょう!



写真 カルミナで素敵なソロを歌って下さった二宮咲子さん(見事なトップDでした!)と末吉利行さん。 ありがとうございました。


PS 今回の委嘱作品の新実徳英さんの「いつまでもいつまでも」は本当に素敵な作品でした。新実さんにも初めてお会いできて良かった!是非ともこれからもたくさんの方々にこの曲を知って欲しい。


   藤岡 幸夫


2011/10/01


明日は名古屋フィルと愛知合唱連盟の皆さん(大合唱団)とコンサート。


後半のカルミナ・ブラーナももちろん楽しみだけど、前半の邦人作品集がどの曲も素晴らしく時に息を呑む…。

今まで邦人作曲家の合唱作品はあまり指揮する機会がなかったので、こういう素晴らしい作品との出会いは本当に幸せを感じます。

合唱団の皆さんもレヴェルが高く、後はバランスの問題。名古屋フィルは色彩豊かで明日が楽しみ。


それではコンサートでお会いしましょう!



リハーサル後に…。僕の隣は作曲家の信長貴富さん。今回取り上げる「夕焼け」は涙が出るほど美しい傑作。正面はデビュー以来の付き合いの名古屋フィルの清水さん、隣はよくお世話になる後輩でもある小出さん。楽しいお酒でした。


   藤岡 幸夫



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