関西フィル第151回定期演奏

昨年末より指揮者の訃報が相次ぎ、クラシックの普及という点では藤岡さんの大先輩にあたる山本直純さんも逝去されてしまいました。長老格ではクルト・ザンデルリンクさんはどうやら活動を停止したようですし、ギュンター・ヴァントさんも朝比奈隆さんも鬼籍に入ってしまいました。今回関西フィルと初顔合わせとなるジャン・フルネさんは今年で89歳。もしかして現役世界最高齢かという気がします。過去に大阪フィルとの共演はありますが、ともあれこのお歳ではるか極東は日本しかも大阪までおいで頂けるのはたいへんありがたいことです。曲目も2001年のみどりの日コンサートでの藤岡さんの発言からすると関フィルはほとんど演奏していない領域のように思いますので、挑戦的でもあります。

関西フィル第151回定期演奏会 コンサートマスターはギオルギ・パプアゼさん(ゴギさん)です。
・オネゲル「夏の牧歌」
実は管楽器は各パート1名だけ。はっきり音がよれたところがあったものの暖かみのある演奏(意外!)でした。
・ビゼー「交響曲」
・ラヴェル「スペイン狂詩曲」
どちらも最初はさりげなくそこから知らない内に熱狂に引き込む指揮はさすがでした。関フィルのいつもの持ち味か音圧とか暴走とかいう感じはなかったですが。
・ラヴェル「ラ・ヴァルス」
最初は弦の音が普通の健全な音、ところが曲が進むにつれて不安な音になり、破綻へ突き進むような感じに。楽譜にどう書いてあるのかわかりませんが(あっても読めないし)、素直なウィーンのワルツの礼賛で作曲されたのではないといわれるだけにやってくれたな、という感じ。

このあとは盛大な拍手で、フルネさんを3回4回と呼び…まだゴギさんが楽団を解散させない…5回…6回…確かに素晴らしい演奏だったがご老体にこの回数のコールは酷では…というところでようやく解散。帰るお客さんからは誇張なしで「良かった」「良かった」という声が出ていました。あとパイプオルガンの前の席に中学生位の生徒が10数人固まって陣取っていましたが、フルネさんの指揮を対面で見たことを片鱗だけでもいいから一生覚えてくれていたらいいなと思いました。

以上です。


                2002年6月30日     Fu(ふ)




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