Happy Birthday to Mr.Fujioka !!  おくればせながら、5月17日の感想を。
 人生の半分をかけると言われている吉松さんの「鳥は静かに」の演奏 途中から、頬から上が紅潮しものすごい形相になられ、気迫がびんびんと客席まで伝わってきました。
 神戸の時もとても美しく厳しい演奏でしたが、この日は美しさ厳しさに加え、さらに思い入れの深い演奏だったように思います。
 それにしても吉松作品の曲名には、「サンダーバード組曲」とか鳥がよくでてきますね。
 「鳥は静かに」からすざまじいエネルギーを爆発させた藤岡さんは、 そのままの勢いで第二部の「白鳥の湖」に突入しました。
 神戸の時の「白鳥の湖から」もたいへん美しく感動的な演奏でしたが、また違う味わいの演奏でした。
 もうこの時の藤岡さんは、何かにとりつかれたようで、鬼神のごとくという表現がぴったりでした。
 こんなに速いテンポの「白鳥の湖」はじめてですが、ものすごく激しいダイナミズム、緊張したなかにもとても美しいピアニッシモなど藤岡さんが表現するチャイコフスキーの旋律のなかに、人間の感情とか業のようなものが見え隠れし、皮一枚めくればそのようなものが吹き出してきそうな気がしました。
 でも、藤岡さんの作り出す音楽の格調の高さは決して損なわれず、ぎりぎりのところであくまで気品のある演奏だったと思います。
 また、関西フィルのプレーヤーの方もこの指揮に一生懸命ついてゆかれました。何人かのプレーヤーの方が、曲と曲のわずかの間にハンカチで何度も汗をぬぐっておられたのが印象に残っています。
 関西フィルは本当にすごいオーケストラだと思います。
 「もののけ姫」「となりのトトロ」はトランペット奏者の川上さんが編曲されたそうですが、映画のシーンが目にうかぶようで、とても素晴らしいものでした。  きっと多くの人の心に残る演奏会だったと思います。
   19日のコミュニティコンサートは、マーラーのアダージョがとても美しく、指揮者の息遣い、弓のこすれる音まで伝わってきて、心にしみいる演奏でした。  あれだけの至近距離から藤岡さんの指揮を見ることはまずありませんので、オークホールならではの良さだと思いました。
 ハイドンの第4楽章はテンションが急に高くなり、特に素晴らしい演奏でした。見事にだまされて拍手をしてしまいましたが、チラッと客席を見ておられたのがおもしろかったです。
 お話の中で、ブルックナーが好きだと言われてましたが、いつか交響曲第9番をぜひ振っていただきたいと思います。
 ブラームスの第3交響曲は阪さんに譲ったと言われましたが、(この曲はシューリヒトの演奏が大好きですが、)この曲もぜひ振っていただきたいと思います。
              2002年6月8日    奥村 鋭行
           
                     


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