藤岡さん正指揮者就任後1年10ヶ月にして定期演奏会は初ということで
(不勉強ながら就任前は知らず)、そのレポートです。

関西フィル第147回定期演奏会
クラリネット/カール・ライスター
吉松隆/鳥はふたたび (日本初演)
クルーゼル/クラリネット協奏曲第2番
シベリウス/交響曲 第1番 (首席クラリネット/カール・ライスター)

まず、作曲者ご本人も来ておられた吉松隆「鳥はふたたび」。
吉松節炸裂…もとい基本的に弦にフルートとピアノ、定番ウィンド・ベル
他打楽器という編成の静かな曲なので吉松メロディが沁み渡ります。
チラシとかプログラムの裏みたいに「響」17年というか(「南アルプスの
天然水」かも) (^_^;)、本当においしい水のような味わいは健在。

クルーゼル「クラリネット協奏曲第2番」
某NAXOSからも出ていますが、当のCDを入手できなかったので、当然初
めて聴きます。
曲は、まあ同時代の標準的な曲なのかも知れませんが、とにもかくにもラ
イスターさんはすごかった。途中から茫然自失というかどこまでが夢でど
こまでが現実だかわからなくなる演奏でした(寝ていた、という意味では
ないですよ)。コールは4回か5回くらい。

ここで休憩、1階にいると目の前にぬっと吉松さんが多分マネージャーさ
んと一緒に降りてきてキオスクの奥に消えてゆきました。CHANDOS製の
CDが今回売っていなかったようなので、サインを貰おうとかいったこと
も敢行せず。

シベリウス「交響曲 第1番」
これもライスターさんの冒頭ソロから引き込みますが、時折見せる藤岡さ
んの振り絞るような棒と苦悶?の表情も結構すごかったです。指揮台から
気合いの声も結構出ていたし、…藤岡さんの師範みたいに唸りまくるんじ
ゃなくて…ハッとかいう感じで朝比奈御大みたいな感じか。気合いの入っ
た棒に対してオケが空回りするような力の無駄遣いがチャイコフスキーの
4番の時よりずっと少なかったのではないでしょうか。コールは何回だか
忘れてしまいました。

終演後、コンサートマスター川島さんの引き上げの合図のあと木管セクシ
ョンは残ってライスターさんに拍手…演奏終了の時から、お互いにずっと
たたえ合っていたのですが…。花束を藤岡さんが持ってきて渡し、聴衆の
半分超くらいは帰らずライスターさんが引き揚げるまで残っていました。

私にとって今年4回目の藤岡さん&関西フィルですが、一番質的に良かっ
た様な気がします。生ライスターさんは初めてですが、当然の如くに素晴
らしかったです。藤岡さん、奏者の皆さんの受けたものは私の何倍もあっ
たのでしょう。

来月の飯守泰次郎さん+梁美沙さんの定期も行く予定です(おぉ、朝比奈
御大以外で初めてのブルックナーと初の美沙嬢の生ですね)。
以上です。


          2001年10月19日 Fu(ふ)






いつも詳細なレポートありがとうございます。
ライスターさん素晴らしかったですよね。また共演したいです。
飯守先生と関西フィルのブルックナー僕も楽しみにしてます。
日本にいるんで出来れば聴きに行こうとおもってます。








藤岡幸夫

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