5月29日のコンサート行きました。
吉松隆さんの交響曲第4番の新作ですが馴染みやすいメロディー
で特にアンコールで演奏された第3楽章は素晴らしかったです。
近年、現代作曲家は不協和音の連続する音楽が主流なのか私自身、
現代音楽に敬遠しがちです。
そんななか吉松さんのような作曲家がおられるのは嬉しいかぎり
です。
もちろん交響曲第1〜3番までCDを持っています。
鳥をイメージしたメロディーは大変魅力があり私の心を癒してく
れます。ただ時々、様々な要素(例、ジャズやアジア音楽等)を
意図的に含めようとしてかえって違和感を感じてしまいます。
なんとなく聴いていると知らぬ間に終わってしまう。というのが
私の吉松音楽の印象でした。それは私自身がいわゆる起承転結の
はっきりした名曲に慣れすぎていて新しい曲を受け入れにくい、
つまり閉鎖的なのかもしれません。
ただ本日のコンサートを聴いて吉松さんの音楽は後半のチャイコ
フスキーのような説得力を求めるのではなく、もっとリラックス
して体を自然に預ける、そうすれば吉松音楽の良さがわかる、そ
んな気がいたしました。
ただそれでも第4番の新作で美しいメロディーが流れる中、所々
で実験的な試みをしましたといわんばかりの表現は不自然に思え
ます。
もし第5番交響曲を作曲されるならば意図的に聴衆に受ける音楽
を意識されるのではなく、吉松さんの心理現象をそのまま表現し
た音楽が聴いてみたいです。
鳥達の群れが少しづつ集まって大群をなし様々な動きを見せなが
ら大自然のどこかへ飛び去っていく。癒しの音楽としては最高で
すがそのうち飽きてしまいます。それでは後世にも名を残すであ
ろう大作曲家と肩を並べるのは難しいと思います。

次にチャイコフスキーの第4番は熱演で気持ち良かったです。
ただ、藤岡幸夫指揮の日本フィルを聴いている東京の人だったら
満足するでしょうか?終楽章で藤岡さんが必死でオーケストラを
煽っているのがわかりますが、ちょっとオーケストラの方がしん
どかったよのか、両者が空回りしているような気がいたしました。

藤岡さんや追っかけ的なファンには嫌われるかもしれませんが私
の正直な感想を述べさせていただきました。
失礼や誤解があればごめんなさい。



             2001年5月30日 たかし




こんにちは。
正直な感想ありがとうございます。嬉しいですよ。
吉松さんの音楽はひとによって好き嫌いがあって当然です。
好きな人にはものすごく説得力があるはずです。
特に1番や3番で説得力を感じられないとしたら単に好みの
問題だと思います。 
4番はたしかにリラックスして聴く曲でまた趣が異なります
よね。でもこの曲は試行はあっても錯誤はありませんよ。
5番はまた違ってすごくシーリアスな作品になりそうです。
僕はあなたのような正直なメール大好きです。
気分も害しませんのでまた正直な感想を送ってください。


藤岡幸夫

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