「祭りのあと…の心境です。」
この前は本番2日前というお忙しさにも関わらず、
初めて出したメールにお返事いただき、感激しました。
その日のマエストロサロンはホント、最高でした。
後でHPに特集記事出ますよね?

さてコンサートですが、私2日共P席だったんです。
客席で聴くというより、少しでも曲の近くに居て、
Sy3のあの怒濤の渦の中に巻き込まれたい!!
という気持ちからでしたが、
…半分は正解!半分は不正解でした。

『エルガー』はもともと美しく愛らしい曲が、
藤岡さんの「手」によって増々チャーミングな曲に
なっていたように思えました。
雪村さんが「指揮者は手の中で音楽を作る」
と、素敵なことを書いてらっしゃいましたが、
本当にその通りだと思います。
それに加え藤岡さんは
かなり「顔」でも音楽してらっしゃいましたよ!
この辺はP席の特権でしょうか。

『べートーヴェン』は皆様のおっしゃる通り
素晴しいフォークト氏にブラボーです!!
もう何十年も積極的にべートーヴェンを聴くことなど
なかったのですが、
3楽章なんかダンサブル!と言ったら言い過ぎでしょうか?
2日目のアンコールのグルダ(これも雪村さん情報)と
全く懸け離れている訳じゃない。と、思っちゃいました。

『吉松隆交響曲第3番』
…何をどう言えば伝わるのでしょう…
コンサートの2週間位前から『Sy3』を封印していました。
それ以外の吉松さんの曲はたくさん聴きましたよ。
なばりの3ツ…あぁ1楽章だァ…とか。
あとは遠い昔吉松少年が胸を熱くして
「作曲家になりたい!」と決心する原動力になったという
シベリウスのSy6、7。タピオラやアンダンテ フェスティヴォ
それにちょっとカビくさいプログレのレコードなんか聴いてて
全身スポンジ状態でサントリーホールに行きました。

2楽章が特に好き、と書いたメールのお返事に、
1、4楽章の良さはCDじゃ伝わり難いとお返事戴いて、
ちがう、ちがう、今は全楽章好きなの!
と言いたかったのですが、
藤岡さんのおっしゃる通りでした。
ナマの1楽章には完全にノックアウトされました。
冒頭近くヴィオラやチェロにヴァイオリンが入って、
それぞれがそれぞれのペースで我が道を行く!
っていう感じの所がありますよね。
スリリングでいつも心拍数が2倍になる所ですが、
日フィルの方々の真剣な演奏も手伝い、
この辺からすでに来てしまいました。
(CDでもいいと思っていましたがナマを見たら
増々ヴィオラ・ファンになりました。ヴィオラ最高!)
この2日で吉松さんは大勢泣かせたようですが、
私も1楽章終わった時には
恥ずかしい程肩震わせて泣いてしまって、
大好きな2楽章半分位覚えていません。

でも大丈夫!2日目はちゃんと聴いていました。
2楽章は打楽器が多くてP席は目は楽しめますが、
音のバランスが悪いですよね。
1日はちゃんと音響優先した席で聴くべきだった。
と、思いました。

3楽章のチェロの素晴しさも皆様のおっしゃる通り。
楽しみにしていた4楽章のキレた藤岡さんも
ここまでやるか というキレ方!
私目がいいので、チラチラと客席の吉松さんに
目をやったりしていたのですが、
いつもの様に顎に手をやり、
満足そうに聴いてらしたように見えましたよ。

こんなに長々と書いたのに
まだ感激を伝えきれないもどかしさ!
大変な才能に大変な努力を重ねた
作曲家と指揮者と演奏家の前で
何の努力も無しにこんなに感激させてもらって
いいんだろうか?…と思ってしまいます。
それでも私は第4番を待っているし
第3番の再演はないのかな?
FMでやらないのかな?
と、ワクワクしながら毎日を送っているのです。

また新しいドキドキを分けてください。
本当に感謝、感謝、でした。
             それでは また。。


               平成12年5月30日
                  東京都 かなだ





お手紙ありがとうございます。
あなたのような熱心なファンが沢山
いらっしゃること本当に嬉しいです。
残念ながらFMも再演も予定されてい
ません。 ただきっと近いうちに再演
されるでしょう。そのときは客席で
聴きたい!
またお手紙お待ちしています。






藤岡幸夫
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