演奏会が終わってもなお,未だ耳の奥で音が鳴り続けているような
気がします。
5月25・26日の日フィル演奏による吉松さんの交響曲第3番,
本当に素敵でした。しみじみ…。
そして今,たくさんの方のコンサートレポートを読みながら,あ
の時の響きと感動が再びふつふつと沸き立つ思いがします。

先日など,勢い余って彼氏の家に押しかけ,他人の家にも係わらず
フルボリュームで吉松CDを聴かせてあげました。
いわく,「こんな音楽をつくれる人の頭の中はどうなっているんだ
ろう…」

吉松さんの音楽はまさしく現代音楽だと,私は思います。
「いまここにいる私達」の日常やそれを取り巻く世界…例えば進化
し続けるテクノロジー,文明社会が押し進めていく地球環境の汚染
や破壊…それらすべての現在の事象に対して,決して声高に訴える
声ではなく,透徹した眼で見つめている未来を見遙かしている,そ
んな眼差しを音の風景の中に聴くことがあります。
ええそりゃちょっと大袈裟だよいやこれは,とご本人はおっしゃら
れるかもしれませんけれども…。
同時代に生きる者としてこの時代を音にしている…吉松節は,そう
いう意味での現代音楽だと私は思うのでした。

うーん。吉松さんと同じ時代に私も生きていて良かった…。
でも。生まれ変わって,百年後に,新たに吉松作品を聴いてみたい,
とも思う。

交響曲第3番の中で,2本のチェロがゆらゆらと揺れる様は,なん
だかDNAの二重螺旋,生命の運命の来し方と行く末だぁ…うはは
は大見当違いは十分承知です,ただ私はあの音が大好きなんです。
なんだかそういう風に聴いているヒトもいるらしいよってくらいな
カンジで…人それぞれでいいですよね。

最後に。
次々と吉松作品をカタチにしてくれる藤岡さんに,感謝,感激。
多謝めるしーすぱしーばぐらっつぃえこっぷんまーかーだんけだん
きゅ,あんどさんくす。(めちゃめちゃですね)
藤岡さんの持つそのエネルギーと音楽への深い思いと熱い情熱が,
多くの人を動かしたり聴衆である私達の心をワシヅカミにしてし
まうのです。

いわずもがな,ですが,これからも頑張ってください。
それでは。


               平成12年5月29日
                         るち





お手紙ありがとうございます。
まさしく、吉松さんの音楽は「現代の
音楽」ですよね。
2本のチェロのイメージ間違っていな
いとおもいます。
ところで、彼の家でSy3をフルボルュー
ムで二人で聴いて音楽談義に花が咲く....
......。 すごく嬉しいです。





藤岡幸夫
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