藤岡幸夫公認ファンサイトトップへ



2011年12月分


過去の一覧へ

←つづき(過去) つづき(先)→

2011/12/27


僕は若い学生さんたちと音楽をする時間を大切にしてる。プロのオケでは気がつかなかったことを必ず勉強できるし、若さからパワーをもらうことができる。

一昨日は大阪大学のオケを振ってきた。阪大オケとは今年の1月に演奏会をしてるし、来年の7月も指揮する。それにオケの学生さんがシンフォニーホールや関西フィルで楽器運搬のアルバイトをしていて関係が深い。


阪大オケは毎年年末に合唱部も加わって第九を演奏する(もちろん非公開)伝統があって、去年の忘年会で僕が酔った勢いで「第九をアマチュアが振れるわけないだろ、俺がボランティアで振るよ」とうっかり言ってしまった。「飲んだときの約束は絶対守る」は男の鉄則なので箕面のグリーンホールまで行ってきた。


ソロは合唱部の部員となんとチューバとオーボエの男子(バリトンとソプラノ!)が歌ってくれてびっくり。その真剣で明るい表情に癒された。


酷い演奏だったけど、はっとさせられることもあったりして楽しかった。
元々とてもレヴェルの高い学生オケなので来年の共演を楽しみにしてる。


終わった後は120人で大忘年会。僕はさすがに皆の若さについていけず早めに退散。阪大の学生さんたちはかなり昭和っぽいので嬉しい。若いエブリバディには思い切り青春して欲しい。


それではまた…!


   藤岡 幸夫



写真をクリックで拡大
2011/12/26


昨日は吹田メイシアターで毎年恒例の第九。

一曲めは地元の中学校の皆さんと関西フィルのメンバーの吹奏楽の共演で総勢120名で東日本大震災に捧げられた「陽はまた昇る」。中学生の純真な眼差しと心のこもった音色に思わず心が打たれた。僕にとっても素敵な体験でした。
皆ありがとう!来年も共演しましょう!


第九は合唱団もよく頑張った。今年は270名。僕は7年間愛情を注いできたし、理想を高く持ってるので簡単に褒める訳にはいかないしまだまだだけど、それでもあれだけお客様が喜んでくれたのはいい演奏会だった証拠だとおもいます。来年はもっと厳しくさらなる高みを目指しましょう! 合唱指導とホールの熱心なスタッフの皆さん、ソリストの皆さんそして集中力の高い演奏をしてくれた関西フィルの皆さんありがとうございました!

コンサートは今年はこれで終わりだけどまだリハーサルが続きます。

あっという間の1年でした。皆さん本当にありがとうございました!


   藤岡 幸夫



こちらは第九で共演した吹田市立高野台中学校の合唱部皆さんと打ち上げで。



こちらは吹田市立第一中学校のコーラス部の皆さん。


※12/25 吹田第九公演の event reportはこちら
2011/12/24


昨日は毎年恒例のシンフォニーホールでクリスマスファンタジア。今年も補助席に立ち見まで完売でたくさんのお客様ですごく盛り上がった。ソリストの上村智恵(ソプラノ)さんも素晴らしいソロで将来が楽しみだったし、毎年共演してる片桐聖子さんのパイプオルガンも素敵でした。関西フィルも熱演。
10年以上このコンサートを企画してくださってる朝日友の会とABC放送のシンフォニーホールの熱心なスタッフの皆さんにも心から感謝です。

昨日のコンサート後はコンサートに来てくださってた元タイガースの掛布さんと楽しいお酒を飲んだ後和田山へ移動。

今朝は噂の雲海に浮かぶ竹田城へ行って、その素晴らしさに息をのんだ…!また絶対行くつもり。

その後、和田山ジュピターホールで和田山市民の合唱団と第九。細かいことを言ったらキリがないけど、素晴らしかったです!和田山では20年ぶりらしいけど信じられなかったです!是非とも続けて欲しい。
振っててすかっとしました。ソリストの皆さんも素敵でした。関西フィルも集中度抜群で完成度が高かった。
和田山ジュピターホールの熱心なスタッフの皆さんにも本当に感謝です!
皆さんありがとうございました!


さてさて明日は吹田で第九。どうなるか楽しみ。

それでは皆さんコンサートでお会いしましょう!


   藤岡 幸夫







※12/23 クリスマスファンタジア公演の event reportはこちら
※12/24 和田山第九公演の event reportはこちら
2011/12/23


さてさて今日は関西フィルとシンフォニーホールで毎年恒例のクリスマスコンサート。今年は「1812年」をメインに華麗なる管弦楽曲を堪能して頂きます。毎年たくさんのお客様ですごく盛り上がるので楽しみ。


昨日お寿司やさんのカウンターで飲んでいたら、かみさんの隣にいた若い女性が偶然今日のコンサートに来るお客様でびっくりしたし嬉しかったけど、いやはや…一緒にいたのがかみさんで良かったです…。


今日のコンサート後に和田山へ昭和の特急こうのとり号で移動して、明日24日は和田山ジュピターホールで第九。この山々に囲まれた美しい小さな街で270名の合唱団で第九。日本は凄いなと感じる。ホールも素晴らしいので楽しみ。

明後日の25日は毎年恒例の吹田メイシアターで第九。こちらは250名の合唱団で昨年よりどこまでレヴェルアップできるか…。皆さんに期待してます。


クリスマスは関西フィルとコンサートが続きます。
それでは皆さんコンサートでお会いしましょう!


   藤岡 幸夫


 「1812年」の話(2011/6/6付from sachio)はこちら

2011/12/20

昨日は吹田の第九合唱団と最後のリハーサル。前回より良くなってきた。後は本番まで各個人がどこまで頑張るかにかかってる。どこまで進化できるのか本番楽しみにしてます!


今日は昼間に大阪教育大学付属天王寺中・高等学校に行ってきた。
関西フィル金管5重奏が昼休みにミニコンサートをするという企画で、どんな感じか観にいったのだけどなかなか楽しかった。これから学校、銀行、病院などでシリーズ化していくが、上手くいけば素敵だと思う。

さてさて明日からリハーサル・本番が続きます。

それではコンサートでお会いしましょう!



関西フィルを応援してくださってる僕の大学の先輩がここの卒業生で、このシリーズのアイデアをくださった。思いの外音響が良くてびっくり。某大手銀行の各支店でもシリーズ化していく予定。こういう活動もすごく大切だと思う。


   藤岡 幸夫


2011/12/19



管理人です。クリスマスにちなんだ藤岡さんのお話を読み返してみてはいかがでしょうか?


フェルメールの「牛乳を注ぐ女」の想い出の話 2010/12/13付from sachio

クリスマス・プレゼント 2010/12/24付from sachio



2011/12/18


昨日はお馴染みの城陽(京都府)で第九。満席のお客様ありがとうございました!

合唱団は本番はゲネよりずいぶん良くなった。言いたいことは山ほどあったけど本番の皆さんの出す「気」と笑顔に癒されました。リハーサルのスタート時が昨日の本番のレヴェルだったらすごく良くなる。次回も頑張りましょう!合唱指導のスタッフの皆さん、素敵な独唱をしてくださったソリストの皆さん、文化パルク城陽の情熱的なスタッフの皆さん、そして関西フィルの皆さんありがとうございました。

城陽では新年1月15日(日曜)が毎年恒例のニューイヤー、8月26日は城陽定期を振ります。


関西フィルは一昨日が神戸、昨日が城陽で今日は和歌山の田辺で3日続けて違う指揮者と第九。移動と演奏だけでも大変で凄い体力がいる。頭が下がります。


来週は関西フィルと23日が毎年恒例のシンフォニーホールでクリスマスコンサート、24日が和田山(兵庫県)で第九、25日が吹田メイシアターで毎年恒例の第九です。


それでは皆さんコンサートでお会いしましょう!



昨日の打ち上げでカッチーニのアヴェマリアを披露してくれた城陽市少年少女合唱団。そのあまりの美しさに思わず涙が出てきた。びっくりしました。早速再来年のニューイヤーで共演することを決めた。
ソロを歌ったボーイソプラノの男の子も最高だった。こんな美声を聴いたらこの声を聴き続けたくなる。
昔存在したカストラートの意味が初めて良くわかった。


   藤岡 幸夫


※12/17 城陽第九公演の event reportはこちら
2011/12/16


さてさて明日はお馴染みの城陽(京都府)文化パルクで第九です。
今年の夏の城陽定期でもデュメイさんが絶賛してくれた素敵なホール。ロビーの明るい雰囲気も大好き。合唱団もすごく頑張ってるのでどうなるか楽しみです。

それでは皆さんコンサートでお会いしましょう!


   藤岡 幸夫


2011/12/15


今週は打ち合わせ、リハーサルや本番が続く。
17日はお馴染みの城陽で第九。

第九は難しい。その理由はたくさんある。純粋に音楽的に大変だし、日本で12月に指揮する場合は同じオケでも入れ代わりにいろいろな指揮者が振るからその時によって変わってくることも多い。指揮するほうも大変だけど演奏するほうも大変だ。


関西フィルは毎年の第九の本数はかなり多く毎年10回は越える。毎日のように第九を演奏して違う指揮者が来る度に違う要求をされるわけだからかなりハードだ。おまけに第九はオケも指揮者も体力をすごく消耗する。いやはやベートーヴェンは凄い曲を残したもんだし、第九をこれだけ12月に演奏する伝統をつくった日本もたいしたものだ。

今日はホテルで偶然先輩指揮者の大友直人さんにエレベーターでお会いして、そのまま一緒にしばらくラウンジで話をしてきた。
同業者に会うことはめったにないので楽しかった。大友さんも第九が続いてるそうだ。

もし日本人でなければ第九は一生に何度も振れることはなかったわけだから、この大傑作を指揮できるのを神様に感謝して毎回大切にして指揮しようと思う。


それではまた…!


PS ライオンズの中島やファイターズのダルビッシュが大リーグに行くと聞いてすごくショック。素晴らしい選手はみんな大リーグに行って日本の野球がつまらなくなってしまう…。


   藤岡 幸夫



2011/12/09


一昨日は吹田の第九合唱団とリハーサル。今年7年目を迎え、270人と人数も多く雰囲気もとても明るくて元気だけど、この数年成長が止まってしまってる。今年はレヴェルアップのため荒療治をしてる。
皆さんの顔つきも変わってきたので、本番はこれまでより一皮剥けた結果を出せるかもしれないと期待してる。

皆さん頑張ってください!



梅田からすぐのところにある靫公園。この時期は紅葉が美しくちょっとヨーロッパみたいな雰囲気で大好き。



こちらは大阪城。気持ちの良い午後でした。


   藤岡 幸夫


2011/12/07


まずは先週の土曜日は関西フィルと加古川で第九。110人と決して大きくはないがパワーは充分。合唱指揮の川邊先生の素晴らしい指導のおかげでレヴェルも高く皆さんすごく頑張った。美しい響きにはっとさせられるところがたくさんあった。
また皆さんと再会できるのを楽しみにしてます!


加古川市民会館では来年3月4日にベートーヴェンの7番と新世界をやるのが楽しみ。


日曜は神戸文化ホールで毎年恒例の日本フルハップ公演。くるみ割り人形ハイライト版をメインとした関西フィルと十八番の管弦楽曲集。

これまでこのフルハップのコンサートからたくさんの新しい関西フィル&クラシックファンが生まれたと実感してる。今回のコンサートでも少しでも多くのファンができたらと願ってます。 いつも熱心に企画してくださってるフルハップのスタッフの皆さんにも心から感謝です。

皆さんありがとうございました!

それではまた!



ホール入りのときは楽屋口で毎年加古川ならではの昭和っぼい歓迎セレモニー。恥ずかしいけど…いいね。


   藤岡 幸夫


※12/3 加古川第九公演の event reportはこちら
2011/12/02


昨日は城陽で第九の合唱リハーサル。和音の響きがずいぶん綺麗になってきた。その反面難しいところはまだ怪しい。まだ時間はあるので各自がどこまで進化するかだ。


今日は関西フィルとリハーサルで明日は加古川で第九の本番。 去年の加古川はとても良かったので明日は楽しみにしてる。


それにしてもこれまで第九は70回は振ってるはずだけど何度やっても難しい…。リハーサル前も未だに緊張して何も食べられない。

明日はどうなりますか。

それでは皆さんコンサートでお会いしましょう!


   藤岡 幸夫



2011/12/01


   「山本直純さんの思い出」の話





たまたま「マグマ大使」を観る機会があった。僕が小学生になる前に人気のあったヒーローもののテレビ実写番組で、あの頃テレビは白黒の画面で、登場するゴア(宇宙人の悪者の親分)や人間モドキが怖くてしょうがなかった。


今回見たのは綺麗なカラー画面で(当時は家のテレビが白黒だったのだ)、ゴアの顔も良く見ると可愛らしく、セットやストーリーもびっくりするくらい良くできていて質が高く作り手の情熱が伝わってくる。


登場人物達の言葉使いはとても丁寧で品格を感じるし、何よりそのストーリーは明るく、夢と優しさに溢れ昭和の生き生きとした匂いが伝わってくる。


バックで流れる音楽があまりにも素敵だったので、誰の作曲かと思ったら指揮者でも有名だった山本直純さんだった。


山本直純さんといえば、僕らの世代では毎週日曜日のテレビ番組「オーケストラがやってきた」だ。直純さんは番組で数多くの名曲を指揮するだけでなく、たくさんの指揮者やソリストを紹介して、子供達に夢を与えてくれた素晴らしい番組だった。


指揮者の山本直純さんと岩城宏之さんは学生時代からの親友で2人とも僕の師匠の渡邉暁雄先生の最初の弟子だった。


暁雄先生が亡くなられた(1990年)その日の夜、音羽のご自宅で家族の皆さんと先生にお別れをしていた。そこに岩城さんがいらして、遅れて直純さんも来られた。


直純さんは涙を流しながら部屋に入ってくると、スタンウェイのグランドピアノの上に置かれた棺の中の暁雄先生にお別れを告げて、泣きじゃくりながらそのままピアノの椅子に座って暁雄先生の十八番だったシベリウスのフィンランディアのコラールの部分を弾きはじめた。
とっても優しい音色だったのを覚えてる…。


岩城さんと直純さんが、こんなしんみりした通夜なんかアケちゃん(暁雄先生のこと)は喜ばないからもっと騒いで飲み明かそうと言いだした。
それからたくさんの思い出話でみんな笑いっぱなしの楽しい宴会になった。


すると突然直純さんが、「フジオカくん、キミはアケちゃんが可愛がった最後の弟子だろ、何か振ってみろ。俺がみてやる」といい出して、すると岩城さんが、

「アケちゃんの悲愴の最後の振り方は最高だった。それを振ってみろよ」


岩城先生が歌う怪しい音程のメロディと、直純さんのガラガラ声のリズムに合わせて僕は突然悲愴の一番最後の部分を指揮をさせられた。

「違う違う!」 「全然ダメだ…!」

何度も繰り返し指揮させられながら、岩城さんも、直純さんも、そして僕も涙が溢れて止まらなかった…。


この2ヶ月後に僕はイギリスに留学して、岩城さんにはしょっちゅうヨーロッパでお会いする機会があってたくさんのことを教えていただいたし、留学生時代はお金がなかったので高級レストランでよくご馳走してもらった。


今はもう岩城さんも、直純さんも天国にいる…。


直純さんにはなかなかお会いするチャンスがなくて、もっといろいろと教えてもらえばよかったと今では後悔してる。


岩城さんも、直純さんも夢と情熱と優しさに溢れた素晴らしい指揮者だった…。
昭和って素敵な時代でしたね。


長い文章になってごめんなさい。いつか書こうと思ってた僕の大切な思い出の話を書きました。


それではまた…!


   藤岡 幸夫



←つづき(過去) つづき(先)→

過去一覧へ