藤岡さんから、2007年3通目のお手紙が到着しました。
めちゃくちゃハードなスケジュールをばりばりこなし、いよいよ、藤岡さんがもっとも思い入れのある「シベリウス」の5番です。藤岡さんのこの曲への思いを共感してください!そして、是非、コンサートにいらしてくださいね!
(今回は写真は、藤岡さんの指揮姿です。お楽しみください。 )
皆様のご感想のメールもお待ちしています。

撮影は「西村めぐみ」さんです。

みなさんお元気ですか?

今月も忙しくしてます。

2年ぶりの東京シティフィルとの共演はとても楽しかった。
オールベートヴェンときつかったけど、オーケストラも集中力抜群の渾身の演奏で素晴らしい時間でした。チケットも完売、ありがとうございました!

翌日は京都でフルハップの主催公演。この公演で新しい関西フィルファンが生まれたらすごく嬉しい。こちらも満席でありがたいことです。

毎年恒例の小野は、相変わらず子供達可愛かったなぁ。。
毎年どんどん盛り上がってきて合唱団、吹奏楽のレヴェルも上がり、お客様も昨年に続いて今年も完売!
来年が今から楽しみ!

そして21日は関西フィルの東京公演です。

前半が僕の指揮でシベリウスの5番、後半は飯守先生の指揮でショスタコーヴィッチの5番です(すごく楽しみ僕も客席で聴きます)。


シベリウスの5番は僕の最も好きな交響曲。

僕はシベリウスを十八番とした故渡邊暁雄先生の最後の愛弟子だった。先生が亡くなるまでの最後の5年間を内弟子として先生と寝食を共にするように勉強した。

シベリウスの4番は彼が癌に犯されたときに作曲され、この5番は癌が奇跡的に治ったときに書かれた曲で、そこには生きることの喜び、愛して止まなかった祖国への想い、優しさ・・・etcに満ち溢れる素晴らしい交響曲だ。

僕の一番好きな交響曲・・・。

先生は亡くなられる前に癌におかされてると知って、次の年の日フィルの定期で前半4番、後半5番のオール・シベリウスプロを組んだけど、結局指揮することが出来なかった・・。

そんなこともあって、この曲を聴くとどんな演奏でも涙が出てきて全く指揮できなかった。
でも3年前に関西フィルの事務局長の西浜君が「そろそろ振ってはどうですか?」と僕の誕生日に振らせてもらった。その時が好評だったので、東京でも指揮することにした。

今回はその時以来、指揮するのが2度目だけど、1楽章の不安や苦しみを乗り越えた生きることの喜び、2楽章の自然の繊細な美しさ、そして終楽章・・・・。その雄大さ、優しさ美しさは本当に心に染みる・・。

最後に長い休符をはさんで連打される和音はまるで大自然にこだましてるだ・・。

指揮するのがすごく楽しみ!!どうぞお楽しみに!

それでは皆さんコンサートでお会いしましょう!!


2007年2月18日


 
 

※本ページの写真は藤岡さんのプライベート写真です。
 
無断転用はお断り致します。


〜藤岡幸夫さんを応援するWEBの会より〜
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