皆さんこんにちは。
今年の夏は暑いですねー。もう最高!僕はクーラーが嫌いなのでなるべく普段はクーラーを切って旋風機を回しながら夏の香りを楽しんでます。
さてまずはシドニー音楽大学の話。ここの学生オーケストラとは二度目の共演。オーストラリアを代表する音楽大学だけにレヴェルは高い。
リハーサルは1週間。朝9時から夕方5時までみっちりコンサートホールで行う。このホールがまた美しく音響も素晴らしい。疲れたけど楽しかった。プログラムはブリテンの「シンフォニア・ダ・レクィエム」、サンサーンスの「ピアノ協奏曲5番」、ムソルグスキーの「展覧会の絵」。
贅沢なことに演奏会は二日間。同じプログラムを二度演奏できるのは学生にとっては貴重な経験だ。特にブリテンは学生達が日を追うごとに曲を深く理解して演奏も素晴らしかった。
「展覧会の絵」を指揮するのは久しぶり。
この曲はただ単に展覧会の絵を表現しているのではなく、当時ムソルグスキーにとってたった一人といっていい親友の画家ハルトマンの死を通じて、当時決して幸福とはいえなかったムソルグスキーの苦しみ、怒り、悲しみや芸術家の勝利への希望が表現される。
ただいつも思うのだけれどオーケストラ版はラヴェルの編曲が余りに色彩鮮やかで素晴らし過ぎて、この曲の持つ内面性がストーレートに伝わりにくい気がする。
たとえば「ビドロ」などはオリジナルのピアノの方がショパンの「葬送」を意識したと思われる最初のコードから「ビドロ」が「牛車」だけではなく「奴隷のように虐げられた人々」を意味することが良く分かるし響きも深い。
僕にとってこの曲を指揮するときの課題はいつもオリジナルのピアノ版の持つ内面的な力をどこまでオーケストラ版で表現できるかだ。今回久しぶりに指揮してみて新しい発見が随分あったのでまたチャンスがあれば取り上げてみるつもりだ。
シドニーの後は四国に直行して関西フィルと7公演。瀬戸内海が綺麗だったー。四国には今月末にまた関西フィルと行くので楽しみ。今度は何を食べよう?
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音楽大学のカフェ。朝早いので人が少ない。
毎朝ここでコーヒーを飲む。
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コンサートホール。
美しく音響もいい。前回ここに指揮しに来たときはこの新コンサートホールのオープニングコンサートでFMで全国に放送された。
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