僕にとって、10年目の節目をデヴューさせてくれたBBCフィルと仕事ができて楽しかったー。本当に彼等には可愛がってもらった。今でも全てのメンバーとファースト・ネームで呼び合う。そして吉松さんとのCDももう7枚目。
まずは「チェロ協奏曲」。
関西フィル初演と日フィルとの演奏会後、一足先に戻ったピートは絶好調。初演に比べてさすがに余裕が出てきて、このとんでもなく難しいチェロ・パートを生き生きと弾きこなす。余裕がある分音量もアップ。それにしてもピートの音色はノーブル&セクシーだ。吉松さんも見事にピートの素晴らしさを引き出してる。曲の説明は前回したのでここでは省くけど傑作です。是非聴いて欲しい。
2曲目は吉松作品初期の「鳥たちの時代」。
この録音は気持ちよかったー!指揮しながらこんな気分になれるなんてめったにない。テイクを重ねる事にメンバーが曲に引き込まれていくのをダイレクトに感じる。 オケは歌い、鳴き、踊り、叫ぶ。1楽章の終わりで噴出する11小節のメロディに説明は要らなかったし、2楽章はアルト・フルートが妖艶に踊りだす。3楽章の最後では、美しい鳥たちが夕陽に染まる大空を舞う。
3曲目のチカプは初演。
昔フルート・オケに書かれたモノを管弦楽に吉松さんが編曲。最初リハーサルで通したときは、こりゃダメだということになって、吉松さんが弦楽器を全編ソルディーノ(消音器付き)に変更。突然ラヴェル風の素晴らしい曲に激変。
今回録音していて、休憩中にあっちこっちからプレーヤーの「ヨシマツ イズ ファンタスティック!」の声がきこえてくる。
とにかく自信作。 お楽しみに!
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マンチェスターのタウン・ホール。BBCはここのホールでコンサートもする。
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こちらは街にある図書館。
学生時代は良くCDを借りに来た。
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録音終了して一杯やる、吉松さんと、ここのオケでファースト・ヴァイオリンのピートの奥さん。
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