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「PELLE」の皆さん。ハンター坂を20メートルほど昇って、焼き肉やさんの角を左に曲がって直ぐ右側。0782−523−718。奥で隠れてるのがご主人。
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一次の発表で自分の名前を見つける。これで自信がついた。
一次をパスしたのは10人くらいだったと思う。二次はチェコの作曲家マルティヌーの交響曲と、協奏曲(なんだか覚えていない)を振った(たしか持ち時間は40分だった)。このときははじめからリハーサルをすることになっていて、自分の解釈を伝え、間違った音があれば指摘したりする。振り終わった時点で絶対自信があった。何故なら渡邊先生の声が聞こえたから・・・。(作り話じゃありません本当です)。「サッチーノ、良くできた。いいぞ」。 このとき先生は入院中。何とか結果を出して先生に会いたかった。
二次の発表、中国人とブルガリア人と共に、ファイナリストに選ばれた。嬉しかった。おまけにノイマンが僕のところに来て褒めてくれたので完璧に舞い上がった。はっきり言って有頂天だった。
最終選考でオケは名門のチェコフィル。リハーサル形式で新世界と、マーラーの4番を振る(両曲とも1楽章)。僕は絶対優勝するつもりでいた。自信もあった。余命わずかとわかっていた渡邊先生にも喜んでもらいたかった。
最終予選で与えられた時間は70分。「チェコフィルで新世界!」内心びびった。(ドヴォルザークはチェコフィルの十八番で有名)。「いいか、オケをチェコフィルだと思うな。俺は天才だ。やりたいことをやればいい。」自分に言い聞かせてステージに向かう。満席の客席にお辞儀をして指揮台に立つ。ところが、この後のことは全然覚えてない。よっぽど興奮して冷静さを欠いていたのだろう。そんなことでいい指揮ができる分けが無かった。
結果は優勝者は無しで、僕はファイナリストの賞をもらっただけ。
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