しっとりと趣のある秋の夜風に『ショスタコーヴィッチ』を想いながら・・・
・・・大阪駅まで歩きました。
マエストロのショスタコーヴィッチ第10番は音の『抒情詩』のようでした。
(不勉強なので正しいかどうかはわからないのですが)
今までのショスタコーヴィッチ観は、重く、大きく、強く、劇的な暗い巨大
な迷彩色的な、勝手なイメージを持っていたのです。
美しいのだけれど・・・・暗い・・・・・深いのだけど・・・・・重い・・
・・というようなものでした。

第10番は『美しかったです』
厳しい歴史とロシアの美しさが音の絵になるときは、どの音も主役だという
関フィルの演奏に感動しました。
どのような政治状況であっても、どのように翻弄されても、ロシアの美しさ
を失わなかったのが、ショスタコーヴィッチなのかもしれないと思いました。
美しい旋律の流れに、静かにそっと現われる・・・・・枯れたような暗い厳
しい色の旋律のコントラストの風景・・・・
厳しい、激しい旋律や・・・・・ホールを包み込む最高に柔らかいホルンの
旋律・・・・
綺麗だけの物語り絵巻でない、美しい抒情詩に・・・・・(歴史が入ると
叙事詩なのかもしれませんが・・・・・一音楽家の抒情詩のようだした)
時の芸術の深さ・・・・・
政治の中枢近くにいながらも・・・・葛藤しながらも・・・・10番の美し
さまで辿り着く・・・・・凄さとか
・・・・いろいろ考えながら歩いた帰り道でした。
クラシック音楽って・・・・・・いいなぁ〜〜〜っと・・・・・

静かな秋に音じゃない素敵な音で演奏された関フィルは本当に素敵でした。
ありがとうございました。
定期演奏会はどのオーケストラも『力』が入るそうですが・・・・・今まで
に聞いたことが無いほど素敵でした。

一曲目は・・・
華のある音をもったソリストの方の『皇帝』という曲を聴きながら・・・
・・
女帝・上海マリア・テレジア、第一王子・・・・・・『皇帝』を弾く!っ
て感じだなぁ〜〜〜っと聞き入っておりました。
中国の方というのは絶対!譲らない!っとあちらこちらから伺っています
ので・・・・・
マエストロが「彼に合わせて・・・・オケの方を変えた・・・・・」っと
プレトークで仰った時は少し緊張感が走りましたが、拝聴して納得しまし
た。
『中華料理』にはしないよ!宣言だったのかな?っと失礼ながら思ってし
まいました。
聴衆の前に繰り広げられた『皇帝』は
『フランス料理のフルコース』だったからです。
テーブルの真ん中に・・・・・第一王子が華のようにいらっしゃいました
から・・・・・・(決して・・・・批判ではありません・・・とてもかわ
いい方だと思います)

本当にしあわせな・・・・・演奏会を聞かせていただいて・・・・ありが
とうございました。
音楽だけに思う存分浸れるのは・・・・・・この上ないしあわせです。
マエストロ!関フィル!・・・・・・事務局長も^^・・・・最高です。
今日は当日券が残り5枚ぐらいしかなかったようでしたが・・・・・その
五分の一を手にすることができました。

時節柄・・・・風邪などお召しになられませんよう・・・・ご自愛くださ
い・・・・・




       2006年9月29日 URAN









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