はじめに…日本フィルの2003年10月3日、5日の演奏会と曲目が共通しているので、ネタばらしが嫌な方は演奏会が終わるまで読まない方がいいかもしれません。

日本フィル京都演奏会2003秋
2003年10月1日 京都コンサートホール

指揮/藤岡幸夫
管弦楽/日本フィルハーモニー交響楽団
独奏/川畠成道(ヴァイオリン)

吉松隆:鳥は静かに…
シューベルト:交響曲第8(7)番「未完成」
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲
ラヴェル:ボレロ

エルガー 夕べの歌

私が藤岡さん指揮の日フィルを聴くのは初めて。日フィル自体昨年が初めてで、今年が2回目ですが。開演前に日フィルの設営スペースにてCD購入(ちなみに日フィルのグッズでは楽器を弾く猫のカレンダーが売れ行き好調でした)。この時は事務の方1人と奏者の方2人が店番。奏者の方はお2人ともどうやら第1ヴァイオリン2列目の方のようで、白髪の方は昨年も店番だったような…。お名前がわからないのが残念です。しばし白髪の奏者の方と話。何の話かというと私からは藤岡さんから関西でどんなトークが飛び出したか、またこの前の「ザ・グレート」がすごかったですよ、という話。奏者の方からは藤岡さんが学者の家系らしくいかにまじめで勉強熱心かという話。関西フィルの爆笑トークからはイメージが湧かないかも(←おいおい)。

・吉松隆
関フィルで2回聴いているから3回目の生になります。関フィルより淡く消え入るような仕上がりかと思います。中間の弦楽四重奏で奏でられるところでコンサートマスターさんから出てくる音は忍び啼くというより、慟哭の啼き声。これが切なかったです。

・シューベルト
特に第1楽章は各楽器がまとまり、楽器間のコントラストははっきりの「各パート一丸」という感じ。また木管にケレン味があって良いかと。この前の「ザ・グレート」とは全然違う感じで、曲の性格以上のものがあったかと思います。「未完成」はこんなにも寂しい曲だったでしょうか。

・チャイコフスキー
川畠さん登場。四方八方に何度か深々とお辞儀をして、念入りなチューニング。そして響く音は悲しくも悠久のヴァイオリンです。不思議な音。間合いをとったカデンツァは虚空に消えゆく音に味がある、というべきでしょうか。伴奏は川畠さんが弾くところとそうでないところで音の大きさにメリハリがしっかり。大きな拍手の中また四方八方にお辞儀をする川畠さんでした。

・ラヴェル
藤岡さんの指揮の「ボレロ」は今年2回目です。ケレン味のある木管群が効いて最初の方から十分楽しかったかと。ピッコロとトロンボーンが不調だったのが惜しまれるところです。
拍手の中、藤岡さん宛の花束は1番小太鼓氏に渡りました。3番トロンボーン氏が出てきてマイクを持って挨拶。昨年も挨拶した京都出身の方かもしれません。曰く、日フィル協会での支援のお願い、CD販売(サイン会あり)の案内、来年の再会を期待すること(1年に1日だけ日フィルあとは京響を、だそうです)、チューバに京都出身のメンバーが入ったこと…ここで小太鼓から花束はチューバの筒先に移動、場内笑。次に藤岡さんがマイク無しでごく短く挨拶して、アンコールをしっとりめに。藤岡さんが四方にお辞儀をして、楽団員が一礼して解散しました。

同じ藤岡さんの指揮でも、関フィルに比べて何が飛び出すかわからないという点は薄いけれど、堅実な作りの演奏会であったと思いました。以上です。




          2003年10月3日  Fu(ふ)






お返事遅れてごめんなさい。
いつも丁寧なレポート本当にありがとうございます。
遠い昔のコンサートなので、はっきりとは憶えてないんですけれども
逆にFu(ふ)さ んのレポートを読んで思い出すことができました。
どうもありがとう。またコンサー トでお会いしましょう。








藤岡幸夫

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