藤岡さん NHK大阪ホールで大爆発!

11月28日の定期では、盟友須川さんとの共演だけに、藤岡さんは最初からタコ八ちゃん(^_^;)状態でした。
客席には女子学生の方が多くみられました。(どちらのファン?)
後半のショスタコービッチの大曲に全力でぶつかる藤岡さんの気迫はものすごく、髪が乱れるのもなんのその、左手は激しくビブラートを要求し、ついには第1バイオリン(コンサートマスターは川嶋さん。)にむかって指揮棒をふっているのももどかしいという感じで、「グァウワワ...(?)」(これは何と文字に表したらよいか分かりません)と大きなうなり声を出されていました。
 この曲は激しいところが長く続くので、全力で指揮をする藤岡さんが途中で倒れてしまうのではないかと思ってしまうくらいでした。
 大曲が終わり、客席からの大きな拍手で何度もステージにでてこられた藤岡さんに、ドスンドスンと大きな足音をたてて大熱演をたたえる関フィルのプレーヤーの方々。
 拍手に応えてオーケストラをたたせようと必死の藤岡さんと、指揮者が素晴らしかったとなかなかたとうとしないプレーヤーの方々を見て、3年という年月を積み重ねられ、指揮者とオーケストラがさらに一段と緊密な信頼関係を築き上げられたように思いました。
 これがそのまま、あの12月2日の演奏会につながっていったように思います。

 NHK大阪ホールでは、最初から各プレーヤーの方の気迫がものすごく、それがビンビン伝わってきました。
 ペートーベンのVn協奏曲は、気品をたたえたなかにも厳しい演奏でしたが、特に第2楽章が素晴らしかった。
 オケの一音一音に色がついているように思え、それが次々に変化していくのです。今までコンチェルトを聴いていて、オーケストラ部分をこれだけ一生懸命聴いたことは初めてです。
 後半のチャイコの5番は、ホール全体が鳴り響きました。
 第1楽章は、ゆったり重々しく始まりましたが、フォルテシモではぐんぐん音が大きくなり、「どこまで大きくなるの!」と聴いているほうが思わずドキドキ。
 片や静かなところでは、本当に管や弦の音が美しく、ふっと音が消えるようなピアニシモの処理など細部に至るまで細心の注意がはらわれていました。
 ゆっくりと始まった第2楽章冒頭。この管のテンポは、私は初めて聴きましたが、この曲によくあっているように思いました。
 藤岡さんの良さが全てでた、藤岡さんならではの素晴らしい演奏会でした。
 また、あれだけ美しく、激しい演奏を最後まで気迫を込めて続けられた関フィルのプレーヤーの方々にも心からお礼を申し上げたいと思います。
 ぜひ、藤岡幸夫指揮 関西フィルハーモニー管弦楽団によるチャイコフスキーの交響曲第4番、第5番、第6番のCDとDVDを強く望みます。(もちろんライブで!)
 1400〜1500人だけしか聴けない(見れない???)のはとても残念なことだと思います。

PS1 2日のアンコール曲は、エルガーの「夕べの祈り」。
たいへん素晴らしかった。ぜひ、再び手で指揮される姿を見たいものです。

PS2 びわこホールでの「びわこアーベントロート合唱団」との第九は、第4楽章が特に素晴らしく、まさに感動の第九でした。藤岡さんのものすごい気迫に、決して多いとはいえない男声陣が見事に応えて、100人の「フロイデ!」がホールに響きわたりました。

PS3 10日の城陽のコンサートは、「風と共に去りぬ」からぐんぐん引き込まれていきました。前半のゴギさんの独奏、指揮による四季もよかったですね。(藤岡さんはこの時だけは椅子に座ってお客さんになっていました。)

PS4 この手紙のお返事は、まったく気にしないでください。


          2002年12月12日 奥村 鋭行





いつもありがとうございます。
チャイコは関西フィルとのコンサートでは思い出深いものと
なりました。
この日のコンサートでは随所でリハと全然違うことをして、
プレーヤーもそれを待っていたんですよ。一発勝負でした。
ところでエルガーは「夕べの歌」ですよ。








藤岡幸夫

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