藤岡さん こんにちは。

感動の10月6日。戻れるものなら戻りたいです。…が、感想を。。

 まずはプレトークから。
見事に(?)エコーのかかった音響効果の中、必死に耳を傾けて聴きました。
聞き手、西村朗氏による興味深い内容盛り沢山の最後の頃。
西村氏『僕なんかいわゆる現代音楽なんてとっくに終わっちゃってると思って
    るんだけど、何で未だに嫌いだ嫌いだって言ってるの?』
吉松氏『それを始めた人とか、中には成功したものもあると思うんだけど、
    その亜流とか、流れをずるずると引きずっている末裔みたいなのも
    含めて嫌いなんだよ。
    テロがイヤなら匿ってるヤツらもイヤっていうか…。』
西村氏『何もテロリストと一緒にしなくても。』…でもナルホド…かも。

『アトム・ハ−ツ・クラブ』
数年前、モルゴア・カルテットのCDからいきなり聴こえて来た
バリバリの弦楽四重奏に乗ったタルカスには驚かされましたが、
その後続々と登場する別ヴァ−ジョンもそれぞれが圧巻。
今回、ちょっともっちゃりしてない?と思ったのも最初だけで、
水を得た魚のようにVn.がメロディーを響かせる妖し気な2楽章。
ヴィブラートかけちゃだめ!ピチカートかっこいい!!の3楽章。
主席チェリストの楽しそうな顔が忘れられないノリノリの4楽章。
私は最高に楽しめました。
室内楽作品もっともっとたくさん書いて欲しいです。

『サイバー・バード』
須川さんのコンサートは何度も聴いていますが、この曲は絶対ナマですね。
曲自体最高傑作だと思いますが、須川さんにとって特別な曲でしょうし、
何よりソリストに任された部分が多いのも、一流の演奏家にとっては、
よりテンションを高める要因になっているのでしょうね。
3人のソリストと藤岡さんに乗せられた(?失礼)オーケストラも最高で、
本当に極上の“LIVE”を聴かせていただきました。

『交響曲第5番』
1楽章
予告通りの“ジャジャジャジャ〜ン”は渋く始まり、そのモチーフは何度も
くり返し出て来ましたが、完璧に“吉松の5番”になりきっていましたね。
他にも色々出て来たようでしたが、そんなことどうでもいいや。
と思ってしまう程、何ともカッコよかったです。
骨太ですよね。すごく男っぽくて熱いのに、猛々しくは無く、
沸き上がる感情を、クリアな頭脳が計算し尽くして作り上げた傑作。
…と思いました。一度でかなり参っています。

2楽章
ヨシマツ2号ファンの私は当然吉松さんのスケルツォファンでもあります。
アダージョに涙するより(しますが)、フィナーレに歓喜するより、
何よりもスケルツォにドキドキと胸が踊ってしまうのです。
期待通りの2楽章、小気味よく聴かせてくださった藤岡さんに感謝!!

3楽章
素直に美しいです。
上質な肌触り。控えめな情熱。本質的な優しさ。
どう美しいと思うのか、上手く表現出来なくて情けないけれど、
悲しみが昇華して静かで穏やかな美しさになった…と感じたりしました。
慈しむように指揮される藤岡さんの後ろ姿、音楽と共に心に残ります。

4楽章
あくまで私の第一印象なのでお許しを。。
え〜っそこまでいっちゃうの?ちょっと恥ずかしいかも。。
でもご本人も確信犯的にそう作ったらしいので、
私はその策略にまんまとひっかかってしまったのでしょうか。
…第3番の終楽章のように、聞き込んでいくうちにまた変わっていくのだと
思いますが…。
CDの発売を楽しみにしていますね。

終わってしまうのが惜しまれる2時間でした。
本当にありがとうございました。


P.S.
この前は『合唱付き第2番楽しみ』というまぬけなメール、失礼致しました。
合唱付きなんてどこにも書いてありませんでしたね。
去年タワーレコードのトークで藤岡さんが“歌詞作ってよ”とおっしゃって、
それは素敵!是非!と思っていたので、すっかり早合点してしまいました。
そうですか、合唱はナシですか。残念です。
でも吉松さんの合唱付き交響曲。いつか実現するのでしょうね。
作ってくださるときは“第9”のような物々しいものじゃなくて、
声も楽器の一部のようなレクイエムみたいなものだといいんだけれどなぁ。
…なぁんて、ちゃっかりリクエストになってしまいました。


吉松さんの曲は、もっともっと再演されるべきですよね。
またコンサートでお目にかかれるのを楽しみにしています。
それでは また。。


          2001年10月11日 かなだ けいこ






いつも本当にありがとうございます。
本当に吉松ワールド熟知してらっしゃいますね。
僕も3番初演したときまずまずスケルッツォに驚かせられました。
4楽章はもう吉松さん確信犯ですよ。
合唱付きの交響曲僕もいつか出来ると思ってます。
またコンサートで会いましょう!









藤岡幸夫

ご紹介メール 一覧リストへ戻る



[ HOME ] [ PROFILE ] [ CONCERT SCHEDULE ] [ DISCOGRAFHY ] [ LETTERS ] [ ABOUT THIS SITE ]
[ FROM MANCHESTER ]