藤岡さん こんにちは。
大阪から帰ったら、もう大勢の方のメールがアップされていました。
皆さん本当に音楽がお好きなんですね。熱い思いが伝わってきます。
コンサートは勿論たっぷり楽しませていただきました。
『どう振っていいかワカラナイ第4番』っていうのはこれのことかぁと、
妙に納得しながら聴いてしまいました。
開演前のお楽しみプレ・トークで(ふ)さんの書いて下さった事の他に、
頭を離れなくなってしまった言葉が2つありました。
その1:藤岡さん−『この曲の中にボクの名前が入ってるんだよね。』
え? SACHIO FUJIOKAが入っているの?どんな形で?
S(ミ♭)A(ラ)C(ド)H(シ)それにF(ファ)かな??
どこどこ?待てよ、ぜんぜん見当違いかも?
な〜んて邪念がぐるぐると回り出してしまって…。
何楽章かも不明で、急にそんなこと分かる訳ないのに邪念が…。
その2:吉松さん−『不出来な娘をよろしく!』
え?4番は不出来なの?そんな。いつもの照れですよね?
でもこの言葉、曲を聴き終えて私なりに理解できましたが…。
* 第1楽章*
これが交響曲?!と評論家諸氏に突っ込まれそうな音楽が始まりました。
過去の記憶も、現在の状況も、みんなひっくるめて詰め込んだ
ビックリ箱のふたが、いきなり開いてしまったような…。
なるほどおもちゃ箱かぁとか、あ、いつもの鳥たちがやって来たとか、
ああ、何やら懐かしいとか、ところで暗号はドコ?とか。
邪念がグルグル廻りながらも、どんどん引き込まれていきました。
これが吉松さんの『今』書きたかった交響曲なんですね。
*第2楽章*
大阪に行く直前に「4番にも何か隠されているのでしょうか。」という
メールをお出ししていたので、ちょっとビックリ。
大当たりというか、大はずれというか。…だって、
こんな曲が入ってますって、プログラムに明記されているのですから。
でもそれだけ書いていただいていても「なんだったっけ、これ?」状態。
確かに、ベルリオーズが印象に残ります。
でもそれだけたくさん折り重なるように入っていても、
2楽章全体がいかにも吉松さんの曲に他ならないのは、
これでワルツ踊ったら、みんなあざだらけでしょっ!という変拍子と、
吉松さんご自身のギター曲『8月の歪んだワルツ』(※1)が、
全編にちりばめられていたからでしょうか。
*第3楽章*
語彙の貧困な私でなくても『美しい』と言うしかないでしょう。
Macに向かって音符を入力し続けた吉松さんの感性と、
スコアからその音楽を引き出してくださった藤岡さんの感性と、
弦楽器を通して音を紡いでくださった関西フィルの方々の感性と、
全てが美しいのだと思いました。
そしてそれを聴いて、素直に美しいと思える私達は幸せですよね。
第1番や第2番の緩徐楽章とは全く違った『美』の世界でした。
あのピアノのメロディーは新しい『プレイアデス』(※2)らしい?
*第4楽章*
第3番の2楽章をかなり感じました。
3番が現代の例えばニューヨークあたりの渾沌とした大人の世界ならば、
4番は、もっと明るく、若々しい奔放な世界。…でしょうか。
絶対に吉松さんにしか書けないと思うこの世界。たまらなく好きです。
さて、聴き終わって納得したという『不出来な娘』についてですが…。
親の思いを一身に受けた万能の長男がいて、
才色兼備のスマートな長女がいて、
逞しく、且つ頼もしい次男がいて、
『いやぁ〜4番目の娘は不出来なヤツで…。』と言いながら、
おてんばで、お茶目で、突拍子もないことをしでかすんだけど、
実は1番心優しい、可愛くてしかたがない娘さん。…なのでしょう。
先の話ばかりして申し訳ありませんが、5番またまた楽しみです。
べ−ト−ヴェンともマーラーとも違った『ジャジャジャジャ〜ン』。
どんな風に始まるのでしょう。
今度はやっと東京だそうで、ちょっとうれしいです。
もう1曲は須川さんの『サイバーバード』とお聞きしました。
関西の方もまたたくさんいらっしゃるんでしょうね。
最後に。あのパワフルなコンサートを終えて、今また石丸電気ですか?
お疲れを癒すには、気持ちだけでなく、やはり時間も必要ですよね。
スーパーマンだってマント脱いだら、ただのクラークケントなのですから。
それでは また。。
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蛇足ながら。。
藤岡さんのファンであるが故に、吉松さんの曲も聴いているけど、
藤岡さんの指揮なさったCDしか聴いたことがない。
…という方たちへ。(要らぬお節介をお許しくださいね。)
100号、200号の油絵を描く画家が、絵の隅の方にいる人物や、
馬の足だけをデッサンしたものとかありますよね。
大作に劣らないどころか、それ以上の魅力を感じることもあります。
小さいからこそエッセンスが凝縮されて、鮮烈な印象を与えることも。
美しく儚いメロディー。懐かしいと同時に、初めて感じる異空間の風。
エスプリ。コロコロ変わる変拍子も快感。是非ぜひ聴いてみてください。
『優しき玩具』 吉松隆ギター作品集 デンオン COCO-80633
ギター:福田進一
8月の歪んだワルツ(※1)他全25曲
福田進一さんは村治佳織、B'zの松本さん等の師匠。
『忘れっぽい天使』 カメラ−タ 30CM-556
ハーモニカ:崎元 譲
忘れっぽい天使 8月の歪んだワルツ(※1)他
ハーモニカのイメージが変わる。(宣伝コピーみたい。)
『プレイアデス舞曲集(※2)』 デンオン COCO-80115
ピアノ:田部京子
第1〜5集 全35曲
衝撃的でした。出会えたことに感謝しています。
7月頃、待望の第2弾が発売になるらしい(?)
4番のアダージェットに登場した愛らしいピアノは、
この中の1つだと、ファンの方に話されていました。
他にもたくさんありますが、今回はこの辺で。
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業務連絡(?):なおこさま
本当に楽しかったですね。大先輩なのは年だけ。
ファンの気持ちはみんな同じでしょ?今後ともよろしく!!
藤岡さま 長々とごめんなさい。
いつも素晴らしい演奏を聴かせてくださること、
(着替えをすまされて尚立ちのぼる熱気、感動しました。)
そして、超多忙な中お返事くださること、心から感謝しています。
これからも、よろしくお願いしますね。
それでは またまた。。
2001年6月1日 かなだ けいこ
東京から本当にありがとうございました。
2楽章になんの曲が入ってるかCDが出たら当ててください。
(僕も気がつかない謎がまだまだいっぱいあるはずです。)
ちなみに僕のイニシャルは2楽章に入ってます。
そうそう特別ニュースを教えてあげましょう。
2番の2002年改訂版(スケルツォをたして終楽章に手を加え
たもの。以前から僕が吉松さんにお願いしてたんです。)の
初演、多分来年東京でありますよ。これ以上は秘密です。
ホールとかオケとか詮索しないでくださいね。
藤岡幸夫