名古屋いかがでしたか?多分大盛況だったでしょうネ。
伊福部さんの曲は残念ながら知りませんが、外山さんの「ラプソディ」、
吉松さんの「カムイチカプ」は想像しただけでゾクゾクしますもの。
とにかくお疲れさまでした。

さて、今回からつたない僕の聴体験から考える藤岡さんの再創造する音楽
の特徴や見えてくる展望などについて、主観的に述べさせていただきます。
不本意な部分もあると思いますが(どうぞ反論してください)あしからず。

まず、音が締まっていて攻撃的であること。

次に、音がでかいのに少しもうるさくかんじないこと。

前者は、僕の大好きなムラヴィンスキーやトスカニーニに似ていると思い
ます(ただし、しなやかさは彼らにまだまだかなわない・・・もっとも今
聴ける2人の録音は壮年から老年期のものが中心で、まだ若い藤岡さんで
すから、今後、より優れたしなやかさが備わると確信していますヨ)。
アーノンクールも同じタイプですが、僕には神経質にすぎて疲れます。
まだ20代のダニエル・ハーディングに藤岡さんに近い才能を感じていま
す。

後者の資質は指揮者にとってもっともベーシックな事であろうと考えます
が、どうも現今の指揮者はこじんまりと優等生的にまとめすぎる人が多く、
少なからず残念です。
特に若い人達にはもっとハチャメチャやってほしいなあ。
その点藤岡さんの場合、そうでなくて、各楽器の能力いっぱいに開放させ
るフォルテッシモ。逆にピアニッシモでもくっきりと音が浮かび上がるの
が群をぬいた才能と思うのです。
管弦楽とはこうあるべき、と納得し感動につながるのです。
奏者にとってもこれは歓迎すべき事なのではないでしょうか。
ショルティもかなり大きな音でやりましたが、僕には少しうるさく思えま
した。ここでも先記のダニエル・ハーディングがなかなかです。

ところで、「しなやかさに少し欠ける」と書きましたが、日フィル「展覧
会の絵」の夜のアンコール、エルガー「夕べの歌」(山形のアンコールも
この曲だったのでしょうか?)など、実に詩的でしみじみとして充分にし
なやかではありました(しかし、さらにしなやかにできるはずです)。
あえて付け加えておきましょう。

と、つづきは次のメールで。ではまた。

          2001.3.20 とちぎのひげさん

P.S1 関西フィルの新シーズンプロを見ました。
   ドビュッシー「海」、チャイコ4番、シベリウス1番などなど、
   なんとも関西のファンの皆様がうらやましいのです。

P.S2 4月1日の日フィルポップスコンサート、こういうのほとんど
   聴いた事のない僕(クラシックバカです)ですが、なぜか今から
   とても楽しみです。ワインが付くというのも嬉しい。





トスカニーニ・ムラヴィンスキー 両者とも僕のお手本の指揮者です。
後はあたりはずれはあるけど、ミュンシュも大好きですよ。
これからも色々分析してみてください。
関西フィルのプロいいでしょ。良かったら観光がてら来てください。
他のオケのときと全然違った味を楽しんでもらえると思います。
ポップスコンサート振るの僕も初めて。どんな風になるんでしょうね。
でも今は吉松さんのCDレコーディングでそれどころじゃないよー!
またメール待ってますね。



藤岡幸夫

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