先月の藤岡さんのお手紙はとても興味深く読ませていただきました。

ショルティは私にとっても思い出の指揮者です。といっても、実際に彼と
話したことも無ければコンサートに出かけたこともありません。
でも、私が初めて買ったクラシックのCDがショルティ指揮ウィーン・
フィルハーモニー管弦楽団のR.シュトラウス:交響詩「英雄の生涯」
でした。
彼のあのダイナミックな音楽は、その当時、クラシック初心者だった私は
深く感銘しました。

そして、彼の命日が9月の始めだったのを私も覚えていました。
と申しますのは、私は学生時代にクラシックギターをやってまして毎年
9月初めにクラブの合宿があるのです。
その時、宿にあった新聞を読んでた友人が「おい、塚田。ショルティ死ん
じゃったぞ。」と私に教えてくれました。
とても安らかな眠りだったそうですね。
藤岡さんのお手紙を読んで、「ショルティが亡くなって4年経つんだな
ぁ。」としみじみしてしまいました。

彼が亡くなって数ヶ月後に、NHKでシカゴ交響楽団の来日公演のVTR
が放送されました。その時が、私にとって初めての彼の指揮姿でした。
「展覧会の絵」での、確信に満ちた指揮ぶりは本当に驚きました。
80歳を超える年齢での、あの指揮ぶりは本当にすごいの一言。

インタビューでも、「成功の鍵は、才能と絶対的な決意。歯を食いしばっ
て、最後まで情熱を持ってやり抜くことだ。」
私の胸にズシリと響く言葉です。

ショルティが藤岡さんに「I am Solti.」を言った光景が、なんとなく
目の前に浮かんできます。

                   平成12年11月4日
                   塚田泰久




いつもありがとうございます。
ショルティはホントに強烈な人物でした。
でも茶目っ気のある少年のようなところもありました。
紅茶を一緒に飲んでるときにクッキーをお互い順番に選びっこ
したり.......。
チャーミングなお爺さんでした。



藤岡幸夫

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