From Sachio
Updated 2005.2.9

皆さんこんにちは。
今、朝のひと勉強が終わってこれからシンフォニー・ホールでの東大谷高校の卒業演奏会(毎年恒例)に出かける前にホテルの部屋で一息ついているところです。 僕は時間のある限り関西フィルの学校コンサートも振るようにしている。それはなるべく若い人たちに接してクラッシックのファンを増やしたいし、レパートリーも凝ったものも可能だからだ。
今回はモルダウ、運命の一楽章などかなりオーソドックスだけれど、逆に関西フィルとのレパートリーを解釈面でさらに掘り下げることが出来る。 例えば運命の一楽章は何度やっても難しい。だからこういう形で繰り返し演奏するつみ重ねで関西フィルと僕ならではの運命が出来上がっていくし、学生さんたちにもそれを聴いてもらえる。
モルダウしかりだ。このモルダウという曲はすごく難しい。テンポ配分や、埋もれてしまいがちなパートをどう処理するか、アンサンブル、音色。相当気をつかわないと中庸な印象しか残らない。何度も演奏することによって我々ならではのモルダウが出来てくる。
ところで、スメタナがこの曲を書いたとき病に犯されて全く耳が聞こえなくなっていた。モルダウの自筆のスコアには「全く耳がきこえなくなって」という書き込みがある。祖国への想いだけでなくそこには病への闘志すら感じられる。スメタナの想いがどこまで伝わる演奏が出来るか。今日のコンサートで少しでも多くの若い高校生がクラッシックに興味を持ってもらえるような演奏をしたい。
関西フィル&藤岡ならではの自慢できる学校コンサートを目指している。さてそろそろ行ってきます!
    藤岡幸夫

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